ねているときいがいねむい

ねているとき いがい ねむい

人には人の乳酸菌

2020年3月11日、宮城にて

思ってることとか

2020年3月11日、震災から9年。コロナで不要不急の出張は控えるよう呼びかけられている中、出張で仙台に行ってきた。

 

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4月からこの地で暮らす

 

仙台駅に着いてすぐ昼食。アーケード街にある「司」という店で牛タンを食べた。注文が届くまでの主な話題は、春からのメンバーが最悪って話。牛タンは柔らかくて美味しかった。炭火で焼いてる目の前のカウンター席で、煙をもろに浴びたのでドラッグストアでミニサイズの消臭スプレーを買う。駅のホームで両手を挙げて、互いにニオイをリセッシュした。

乗客のまばらな電車に3人それぞれ距離を空けて座り、さらに海沿いの地方を目指す。東京から宮城へ異動になったのは直属の先輩、先輩の同期、私、変なタイミングで突然キレる瞬間湯沸かし器みたいな人の4人で、瞬間湯沸かし器みたいな人は出張には来なかった。

しばらくして目的の駅に着いた。閑散とした駅前のロータリーには「ようこそ ◯◯へ」と書かれた大きな看板。震災の時はこの辺りにも津波が押し寄せ、大きな被害を受けたという。駅から職場までは歩いて20分ほどかかるということでタクシーに乗った。途中、先輩が「イオンがある」と言ったきり、他に目立つ建物はなかった。

職場に着いてからのことは省略する。

14時46分、黙祷。

業務を終えてまたガラガラの電車に3人それぞれ距離を空けて座り、仙台駅まで戻ってきた。仲は悪くない（と思う）。これだけスペースがあるのに詰めて座るのは気持ち悪い。なんとなく全員がそう思っての行動だとすると、その辺の感覚が一緒なのは今後もいろいろ楽だと思う。

チェックインして部屋に荷物だけ置いて、近くの飲食店に入る。主な話題は春からのメンバーが最悪って話。ほんと、どうにかならんかな〜。直属の先輩と私は、今東京で担当している仕事を宮城に拠点を移して立ち上げることになっている。上司の席には瞬間湯沸かし器が座る。まあ俺らでやっていくしかないよと、そういうことらしいので、腐らずやっていくしかない。

 

部屋に戻る。疲労感。

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空調スイッチがかなり渋かった

 

9年前の3月11日は何をしていたか。

地震が起きる前、なぜかホームシックになっていた。

大好きだったばあちゃんは去年の夏に他界した。

14:46  地震発生

違う企業を受けてた就活生に声をかけられて、ドトールで電車の復旧を待った。「履歴書が通らない」とのことで添削を求められた。市販の履歴書を使っていたので「なんか大学指定のが良いらしいよ…わかんないけど」みたいな歯切れの悪い回答をした記憶がある。自分もうまくいっていなかったので私に聞かれても…という具合だった。

あの日は寒かったのにコートを着ていなかった。理由はベージュのトレンチコートを着る量産型就活生になりたくなかったからで、今思えばしょうもない反抗だ。

さっきまで一緒にいた就活生が帰った。変な子だったな。その日京急は復旧しなかった。ロビーを解放していた新橋第一ホテルで津波の映像を見た。

しばらく就活はストップした。

 

こんな時期もありましたね…

良いこと言ってる。今まさに投げやりになっているので突き刺さる…。就活で病んだりはしなかったけどいろいろ悩んだりはしてたんだなぁ。あの頃は内定がゴールだと思ってたけど全然そんなことなかったし今だってずっと前途多難だし、どうすんの。

 

出張ついでに新居を決めてきた。大抵みんな職場の近くに部屋を借りてチャリで通うと聞いたけど、それだと多分干からびてしまうので、少し離れたエリアから電車で通うことにした。アパートは工事中だったので中は見ていない。何軒か内見した部屋はどれも東京の物件より広くて安くて、もうどこでもいいやとなってしまったので、迷う要素のない新築の物件にした。入居者全員が4月から一斉に新生活をスタートさせるの、そういうゲームみたいで面白い。また勢いで決めてしまったけど壁の薄さとか大丈夫かな…

みなさん遊びに来てくださいね。転勤になって何が一番悲しいかって、東京（千葉）の友達と頻繁に遊べなくなることなので…

 

とりあえず仕事は草分け的な2年になると思うから地道に土台を固めていきたい。こうやって書きながらも、やれんのか？やりたくねぇ〜という気持ちでいるけれど、2年後東京に戻ってくるときに読み返すのが少しだけ楽しみな気もするし、これが本心なのかもわからない。騙し騙しやっていきましょう。