晩年ダイエッターの私が11日間で減量することになった。
好きな食べ物はハンバーガー、カレー、ピザ、ラーメン、餃子、寿司…など、カロリー大好き芸人だ。体質的に太りやすく痩せにくく、運動するとすぐに筋肉がついてしまう。
そんな私が減量…できるのか。
減量開始日から11日後に控えたボクシングのアマチュア大会に向けて、落とさなければならない体重は2.4キロ。トレーナーも「2キロちょいなら余裕っしょ」という感覚で、無理なく減量してエントリーできる階級に登録してくれたのだけど、待って、どうしよう、無理無理無理無理…って、内心とても不安だった。
もし試合当日の計量で重量オーバーしていた場合、罰金として5000円が徴収され、試合にも出れなくなるという。えっ、マ、そっちの方が無理…
というわけで、何が何でも減量しなければならない状況に追い込まれた。
先に結果を書いてしまうと、11日間でトータル4.4キロの減量に成功し、計量も余裕でクリアできた。試合が終わってバカ食いしたら一旦ほとんどプラマイゼロまでリバウンドしたものの、そのあとまたストンと落ちて、現状マイナス3キロくらいを維持できている。
試合当日までの減量の経過
※1 減量したよ!と言っても体重はそれなりに重いので数値は非公開としています。
※2 体重グラフの点線は目標値とはまた別の線です。ややこしくてごめんなさい。
減量法「とにかく食べない」
私は自分が痩せにくい体質であることを自覚した上で、トレーナーに減量の方法について聞いてみた。トレーナーが現役時代に実践していたのは「とにかく食べない」減量法。カロリーや栄養バランスは考慮せず、とにかく食べる量を極端に減らす。最後は水抜き。シンプルにそれだけだと言うのだ。
なるほど、これだ。これでいこう!私は飽き性なので、短期間で一気に追い込む減量法の方が自分に合っている気がした。
体重を落とす目的と手段
これは減量してみてわかったことなんだけど、減量とダイエットは別物だ。減量の目的はなるべく筋肉を落とさず短期的に体重を減らすことで、ダイエットの目的は長期的に体質や食生活を改善して痩せること。「質量」を重視するのか「見た目」を重視するのか。多分そこが大きく違う。次で具体例を挙げて説明します。
ダイエット的正解
例えばダイエット中、野菜200g、肉200g、ご飯200gが目の前に用意されているとして、何をどれくらい、どうやって食べるのが正解だろうか。ダイエット的考えでは「野菜を200g食べ、肉とご飯はガマンしましょう」と答える人もいれば「野菜100g、肉50g、ご飯50gをバランスよく食べましょう」と答える人もいる。「量は気にせず、野菜→肉→ご飯の順番で食べるように意識しましょう」と答える人もいる。何が正解なのかはわからない。ダイエットのややこしいところは、人によって正解が異なるというところにある。
減量的正解
同じく減量中、野菜200g、肉200g、ご飯200gが目の前に用意されている。減量中の人は「何も食べないようにしましょう」これだけが正解だ。200g食べたら体重が200g増える。例え水でも2L飲んだら2kg増える。こう考えるのが減量の基本らしい。単純明快。トレーナーは減量中、水をガブ飲みしたくなったら氷を舐めて我慢したと言っていた。どうしてもお菓子を食べたくなったらポップコーン。理由は軽いから。減量中に信じられるのはカロリー計算よりも質量保存の法則だ。
この考え方は目から鱗だった。今まで私はダイエットについての間違った知識を蓄え過ぎていて、何が正解なのかわからなくなっていたのかもしれない。
普段の食事と運動
減量してないときの平日
【朝】バナナ、コーヒー、inBARプロテイン
【昼】ブロッコリー150g、100kcalマイサイズ、ゆで卵、自家製サラダチキン、おにぎり
【夜】おにぎり、一本満足的なバー
◯ボクシング約2時間
【運動後】納豆、キムチ、チーズ
実は意外とそんなに食べてない。なのに痩せない。土日にバカ食いしてるから。お酒も普段は控えているけど、飲み会があればアホほど飲む。だから痩せない。
減量中の食事と運動
【朝】バナナ、コーヒー
【昼】ブロッコリー150g、ツナ缶ライト、ゆで卵
【夜】inBARプロテイン、スモークささみ
◯ボクシング約2時間半、ランニング20分
減量開始時はおにぎりも食べてたけど、それだとペース的に間に合わないので途中から完全に米を絶った。最後はサウナスーツ着てエアロバイク漕いで、スパ行ってサウナで汗を流して体内水分量を落とした。
減量中に辛かったこと
減量中はとにかくよくお腹が鳴った。仕事中、お腹に小さな恐竜を身篭ったのではないかと疑うくらいの勢いでお腹がキュ〜〜〜〜と鳴った。
あと単純に米を食べてないからかトレーニングがキツかった。トレーニング後のランニングも、プールの中を走ってるような感覚、というのは言い過ぎだけど、普段と比べて足が重く、スピードも出なかった。
食事の面で辛いな〜ってことはそんなになかった。揚げ物とかケーキとかよりさっぱりしたものが食べたくなって、果汁ぼたぼたの桃食べてぇ〜とか、スイカ丸ごとかぶりつきてぇ〜とか、コーラやメロンソーダといったゲロ甘の飲み物めっちゃ飲みてぇ〜って思ってた。固形物より水分を欲していた気がする。
減量による変化
一番顕著に出た変化は「胸板の平滑化」です。中学理科で習った「溶岩の粘性の違いによる火山の分類」を思い出してもらえればわかりやすいんだけど、それでいうところのキラウェア火山って感じです。よくわからなければよくわからないままで大丈夫です。
それから手首の骨のくるぶしみたいなところがボコって出てきた。クリームパンみたいだった手の甲も、薄っぺらくなって血管が浮き出るようになった。色白で華奢な手だったら良いんだけど、私の場合、色は白くないし血管がぼこぼこしてるから、「法廷で怒りに震える原告の拳」もしくは「ミシシッピ川とその分流の川たち」みたいになってて自分でもめっちゃキモいなって思った。例えが下手。よくわからなければよくわからないままで大丈夫です。他にも鎖骨がエグいくらいくぼんだり、ふくらはぎがササミみたいになったり、「痩せた」というより「見た目がなんか強そうになった」という実感の方が大きかった。
与沢翼(ダイエット中)も言ってたけど、睡眠欲はかなり減った。4時間半寝れば、朝すっきり目が覚める。ただし頻繁に足をつる。
顔は2〜3歳老けた気がする。
減量を終えて
計量をクリアし、臨んだ試合は一勝一敗。試合内容については本筋から逸れるので省略します。試合後はトレーナーたちとファミレス行ってドリンクバーでがぶ飲みした(試合前後3日間は飲酒禁止)。めっちゃカロリー高いものを食べようかとも思ったけど、胃がびっくりしそうだからと控えめにおろしハンバーグを注文した。もっと「肉うんまぁ〜〜!!!!」って感動するかと思ったけど、意外と普通に「肉…あたたかな肉…」って感じだった。
雑感
減量は目に見えて結果に出るのが面白かった。食べなければ増えないし、運動すれば減る。人間の身体は意外と単純にできている。ただし運動だけで減量するのは厳しい、というか不可能で、めっちゃ運動した〜って思っても消費カロリーはせいぜい180kcalとかだから、だったらご飯1杯我慢した方が全然楽。
晩年ダイエッターの私が減量できたポイントは
- 「いつまでに何キロ」という目標が明確だった
- 達成できなかった場合のペナルティがあった
- 第三者(私の場合はトレーナー)からのプレッシャーがあった
トレーナーからはプレッシャーというか、「順調か?」「もうちょいです」くらいの報告をしていた程度だけど、試合に向けてこれだけ毎日指導してもらっておいて、当日「重量オーバーで失格です」なんてことになったら面目無いという思いがあった。自分自身も何としてでも試合には出たかった。その緊張からか、当日は血圧が異常に高い数値を示して、実はそっちの方が危なかった(1回目の測定は141でアウト、2回目138に下がってなんとか出れた)。
減量の感想はそんな感じ!面白かったけど短期間だったからできたんだと思う。多分また試合が近くなったら減量期間に入るけど、今回みたいにヒヤヒヤする減量はしたくないからバカ食いやめたい。
おまけ
ダイエット本だけど、考え方めっちゃ参考になる
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箱ごとレンチンできて種類も豊富な100kcalマイサイズ。これをブロッコリーにかけて食べている。蟹のあんかけ丼が一番好き!
本当はココア味が好きなんだけど減量中は我慢した
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