【お知らせ】
2025年8月24日(日)に開催される文学フリマ札幌10に参加します!

会場の札幌コンベンションセンターにて、新刊・既刊あわせて5種を頒布予定です。
前回の文学フリマ東京39で大盛況のうちに完売した話題作『SIDE STEP』も委託頒布させていただきます。こちらはなんと北海道初上陸!
既刊についての情報は下記リンク先をご参照ください。
【新刊】SASSON

時計台も運河も載ってない──
暮らしに根ざした街歩きガイド
観光地に住んでいます。幼い頃家族と訪れたこの土地に、まさか住民票を入れて住むことになるなんて想像すらしませんでした。そのときの記憶は曖昧です。たしか雪が降っていて、カニをたくさん食べました。
観光地には3つの種類のお店があります。
- 観光客しか行かない店
- 常連客しか寄り付かない店
- それ以外
観光地にある中華料理店、観光地にある喫茶店、観光地にあるパン屋さん、観光地にある手芸店……
観光地にある「それ以外」の場所にまなざしを向けたのが、今回つくったZINE『SASSON』です。
転勤で2〜3年に一度は住む場所を変える者として、「自分は何者であるか」という疑問に明確な答えを出せぬまま暮らしています。
最近読んだ本『観光客の哲学』の冒頭で、著者東浩紀は、
人生を豊かに生きていくためには、特定の共同体にのみ属する「村人」でもなく、どの共同体にも属さない「旅人」でもなく、基本的には特定の共同体に属しつつ、ときおり別の共同体も訪れる「観光客」的なありかたが大切だ
と主張しています。
昨今の私の目標は「豊かに暮らす」ことであるのですが、その実践に必要だったのは、どうやら観光客的なムーブであったようなのです。
観光客は、遊歩者のようにふわふわと移動する。そして世界のすがたを偶然のまなざしで捉える。ウィンドウショッピングをする消費者のように、たまたま出会ったものに惹かれ、たまたま出会ったひとと交流をもつ。だからときに、訪問先の住人が見せたくないものを発見することにもなる。
(中略)
観光客の本質を捉えるうえでこの「ふわふわ」性(偶然性)はきわめて重要である。そこにこそ観光客の限界があり、また可能性がある。
(第1章「観光」P.64)
観光客が観光対象について正しく理解するなど、まず期待できない。しかしそれでも、その「誤配」こそがまた新たな理解やコミュニケーションにつながったりする。それが観光の魅力なのである。
(第5章「郵便的マルチチュードへ」P.198)
観光地に暮らす中で、散歩中やGoogleマップを眺めているときに偶然見つけた店や場所。はなから素通りする場所もあれば、一度行ってみたけど微妙だった場所もあります。そんな中で、ここにはまた来たい、ずっとなくなってほしくない…と思うような場所について書きました。
【寄稿】
『ジュンク堂に避難せよ』藤本拓/ふた
ジュンク堂カフェの常連であるふたさんによる、明日を生き抜くためのガイド。
一番はじめに初稿が送られてきたとき、大袈裟な表現ではなく、それはもう、食い入るように画面をスクロールして読みました。ひとつずつステップを踏みながら、それでいて失速することなく一気に読ませるリズム&バイブス。疾走感。
「札幌・小樽のガイドブック的なシティマガジンをつくろうと思っていて、エッセイの寄稿をお願いしたいのですが…」というふわっとした依頼に、この硬度・熱量で打ち返してくださるふたさんの心意気、気概に熱く胸を打たれ、絶対にこのZINEを良いものに仕上げよう……!という確固たる決意をそこで固めたのでした。
札幌・小樽シティマガジンに彩りと深みを与えてくれたふたさんのエッセイ、必読です。
【札幌エリア】
ふらっと訪れたい〝とっておきの場所〟
(左手のない猿|みくず|佐々木夕方)
札幌にゆかりのある3人によるText&Photo
これまた「札幌・小樽のとっておきの場所というテーマで、写真と文章を集めた一冊をつくりたいと思っています。(とっておきの場所、というよりは「ふらっと行きたい場所」くらいの軽さにするかもしれません)」という、なんとも曖昧なニュアンスで依頼したにもかかわらず、皆さんバチッと意図を汲んでくださり、「この人たちにお願いして良かった〜!!」と、心からそう思う写真と文章をお寄せいただきました。何より皆さん、場所のチョイスが良いんだよなあ〜。本当に。めちゃくちゃ良いです。私がこのZINEでやりたかったことって、まさにこういうことです。
御三方のページが加わったことによって、このZINEの方向性がよりはっきりと確かなものになりました。


表紙の三本パラソルは、冬の豊平川で見た光景をモチーフにしました。

インクの質なのか、紙質なのかわかりませんが、雪の白がこってりくっきり立体感のある感じに印刷されました。嬉しい〜。ぜひ実物を目で見て確かめてください。
今回はサイズの調整ですごく苦戦して、データの修正を繰り返したうえでの入稿だったので、これで印刷ミスってたら全部燃やそう(物理的に)と思っていたのですが、イメージどおりに仕上がって安心しました。表紙はざらっとした手触りのラシャ紙、本文はモンテシオンです。


タイトルの『SASSON』は札樽自動車道からインスピレーションを得ています。というタネ明かし。Sが3つも並ぶ、ゆらぎがあって良い字面。トリプルSですし。🍣。
昨年参加できなかった文学フリマ札幌で、札幌・小樽のZINEを出せること(に今のところなりそうなの)が本当に嬉しいです。遠方の方につきましては会場が札幌なだけに、突発的に「そうだ札幌、行こう」するのは難しいとは思いますが、後日通販──の前に、秋の文学フリマ東京に申し込みはしているので(抽選結果待ち)そこで手にとっていただければと思います。
またイベント終了後、翌日(休みとった)ともに暇しておりますので各種お誘いお待ちしています。当方、車出せます!ガイドできます!
まずは文学フリマ札幌、と〜ても楽しみ!買いたい本もたくさんチェックしています。ぜひ遊びに来てください〜
【文学フリマ札幌10】
2025/8/24(日) 11:00〜16:00
・札幌コンベンションセンター 大ホール
・詳細:https://bunfree.net/event/sapporo10/