ねているときいがいねむい

ねているとき いがい ねむい

人には人の乳酸菌

2025年4月のこと

「♫ サクラ咲いたらいちねんせい」という歌があるけれど、北海道の4月はまだ桜が咲いてない。『ドキドキドン!一年生』は自分が小学校一年生のときに歌った歌であるが、幼稚園〜小学校低学年にかけては私が人生で一番トガっていた時期であるからして、当然真面目に歌ってない。可愛げのない…!大人になってから冷静に聞くと、アップダウンの激しいメロディラインも「ドキドキするけどドンといけ」という歌詞も、童謡にしては挑発的で良い歌だなあと思う。

 

2025年5月3日の桜

 

4月は別れの季節。今年も職場の同僚たちが全国各地へと飛び立って行きました。隣の席の先輩は2年前に沖縄から北海道にやってきて、2年経ってまた沖縄へと戻って行った。歩幅の大きい反復横跳び。

この先輩とは自分が新卒1年目のとき配属された横浜でも時期がかぶっていたので、今回一緒に仕事をするのは二度目のことだった。ほかにも横浜で一緒だった人と宮城でまた一緒になったり、東京で一緒だった人と出張先の北九州で再会したり…こういうことが割とよくある。一度も関わったことがない人・顔も名前も知らないような人がいる中で、一度会った人とは何度も会う。不思議なもんだな〜と思うけど、ランダムってのはそういうことだから。

昔、一晩中スマブラをする遊びをしていたとき、キャラクターセレクトをランダムにしていたら「ファルコンはもう3回目なのに、カービィは1回も出ない」みたいなことが起きた。不思議がっていると「ランダムってのはそういうことやから」と言われたのを思い出す。逆に全てのキャラクターが1回ずつ出る方がむずかしい。サイコロ6回振って1から6が1回ずつ出る確率を考えたらわかる。ということらしかった。

【例題】サイコロを6回振って1から6が1回ずつ出る確率

6!/(6^6)=0.01543≒1.54%

スマブラの総キャラクター数は87体…NPCも含めて一度に4つのキャラクターが選べるとして最短22回、全てのキャラクターが1回ずつ出る確率は……各々計算してください。要するに何が言いたいかというと、縁がある人とは何回だって会うけど、縁がない人とは全く会わないってこと。(開いとる店は開いとるけど閉まっとる店は閉まっとる理論)

 

ガチャってのはそういうことやから

 

4月は出会いの季節。今年も新しい人たちが異動してきました。自分に直属の部下ができることに漠然とした不安があったけど、いざ始まってみたら全然スムーズで、拍子抜けするほど何てことはなかった。後輩は要領が良く、飲み込みも早いので大変ベリーグッドです。4月当初に「自分こっちの業務の知識ガチ0っすよ」と言われたので、「私も30くらいだから勉強しながら覚えていこう」というスタンスを宣言している。(MAXを何として0と言ったのかは不明であるが…)自分も今の担当になって経歴が浅いので、「わからない」ということは理解できる。それだけが強みだと思っている。

はじめのうちは細々とした事務仕事よりボリュームがあって頭を使う作業の方がいいかなと思ってやってもらっているが、それも難なくこなしていくので、逆に次は何をしてもらおうか焦るくらいである。わからないことがあったらなんぼでも聞いてほしいと伝えているので、聞かれたら一旦手を止めて教えながら進めているわけだけれど、そうすると自分の仕事がなかなか進まない。体感的にめちゃくちゃ忙しくなったという実感はないが、気付いたらもうこんな時間…という状態が続いている。たまに集中が切れてそうだなあと感じるときがあるけれど、そこまでコントロールしようとし出すとそれはもう「支配」だと思う。放置と監視のバランスがまだ上手く掴めない。慣れるまでは休み休み進めてもろて……

最近は自分の中にあるミソジニーについて考えています。女性の後輩には甘いのに、男性の後輩に対して雑コミュニケーションをとってしまう傾向がある。少なくともそれって全然フラットじゃないよな…と思うので、自分にそういう部分が「ある」ということに関して常に自覚的でありたい。まだ自分の中で整理されていないので、これから考えていきたいと思っている問題のひとつ。

 

 

近所にいい感じの喫茶室がある。ロマンス詐欺さんのご友人が店主をされていて、以前ロマ詐欺さんとmudaさんが遊びにきたときに一緒に行って以来、たまに一人でふらっと行くようになった。冬のあいだはお休みだったので数ヶ月ぶりの来店だったけど、お久しぶり〜と覚えていてくれて嬉しかった。この街に馴染みの店ができたことが何より嬉しいのです。

小上がりのようなところに漫画がたくさん積まれている。『本なら売るほど(1)』が目に入ったので、なんか微妙〜に苦手だった/登場人物が全員いい人すぎる/絵がめちゃくちゃ上手いetc.の感想を述べたら、それじゃあこの『かわいすぎる人よ!』は絶対苦手だと思うと言われた。

2階に上がると畳の心地よい空間が広がっていて、壁に無造作に漫画が立てかけてある。「町田洋とか好きそう…勝手に(笑)」と言って『惑星9の休日』をすすめてもらった。読む。良い!シンプルな線画、無機質な空間、植物の書き込み……好きな感じの漫画だった。

季節限定のキャロットケーキを食べながらゆったりした時間を過ごす。混んでるときに行くと迷惑そうなので、空いてそうな日を狙って行くようにしている。雨の日とか。4月の来店記録は2回。今年は月2で通いたい。

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連休前半、1泊2日で黒松内。本当はキャンプに行きたかったのだけれど、まだ寒すぎたので急遽宿をとって泊まることにした。

途中立ち寄った西村計雄記念美術館。自分以外無客。見晴らしの良い丘の上にあって、静かで良い場所だった。

窓に映る山々

 

昼に食べた蕎麦

 

特に行くところを決めてなかったのでGoogleマップで調べて、秘湯「二股らじうむ温泉」へ向かうことにした。途中対向車が来たら待避所までしばらくバックしなければならないような狭い山道を登っていく。嫌だな〜絶対すれ違いたくないな〜と思いながら恐る恐る運転する。幸い最後まで対向車は来なかった。

T字路を曲がると突然温泉宿が現れる。桃源郷すぎる。

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ぬるめのお湯に、白い湯の花が浮かんでいた。湯に浸かっていた常連のような人たちは湯治の客だろうか。ずっとここにいるような話しぶりだった。まだまだ自分の知らない世界があるなあ…

 

投宿…………

 

運転中の車内で聞いていたラジオ『大久保佳代子森本慎太郎のどうぞご自由に #29』で、森本さんがアレン様と一緒にやっているネット番組で、本番中にアレン様があるタレントにブチギレてしゃべらなくなってしまった──というエピソードを話していた。真相が気になってYoutubeで検索すると疑惑の回がアップロードされていた。(は〜ん…)と思いながらコメント欄をスクロールする。せっかくの旅先で私は一体何をやっているんだ…という気持ちになって眠りについた。

 

翌朝はブナ林を散策した。カタクリエゾエンゴサクキクザキイチゲなどが見頃を迎えていた。

春の三重奏

水芭蕉の群生地

すごい……

 

映画『悪は存在しない』を見て以来、森を歩くと(『悪は存在しない』だ……)と思うようになった。どういう映画が「いい映画」なのかは定義づけできないが、そういう、生活の中で、ふとフラッシュバックする映画が、あるよねぇ〜

 

ハイキングのあとは道の駅でピザ。

今まで食べた中で一番か二番目に美味しいピザ!

通常SサイズとMサイズがあるが、GW期間の前後はMサイズしか選べないようになっていた。

7割くらい食べたところで完全に満腹を迎える。家に持ち帰ってあたため直して食べるより、多少苦しくても出来立てを食べるのが一番うまいと思ったのでその場で完食した。やっぱりピザはみんなでシェアして食べようね。

 

 

読んだ本とか漫画とか

『本なら売るほど』(1)(2) 児嶋 青

前述のとおり、な〜んかノリが苦手だった(と言いつつ2巻まで読んでいる)。よく出来た話すぎるというか、Twitterで見かけるスカッとする話みたいな。これは私の性格が歪んでいるからで、皆さんはきっと好きだと思います。

 

『大人も知らない みのまわりの謎大全』ネルノダイスキ

面白かった!透かしブロックの秘密とか土鳩の子育てとか、身近な疑問に対する解説が詰まっている。子供の頃に読んでたら世界観変わってたと思う。「宇宙人視点で日本を探検する」という描かれ方がホットスポット感あって楽しく読めた。

 

『メルカリで知らん子の絵を買う』藤原 麻里菜

砂場で大人が遊ぶおかしさ。不思議さ。ばかばかしさ。これを感じながら、わざとその行為を実行する。少しだけ、自分の機心を恥ずかしく思う。私はいつもそうだ。純粋な気持ちでやっているふりをして、本当はただ、みんなにウケたいからやっている。

「野ぐそに挑戦する」「絵の具の水を飲む」とか、普通の人が素面でできないようなことをさも平然とやってのけるのが藤原麻里菜さんのアイデンティティだと思っていたから、ここまで深く自分自身の内部に触れ、種明かしちゃうんだ…と思って、なんかすごくハッとした。

 

ユリイカ2025年5月号 特集=ゆっきゅん

大森:やっぱり部活とか、そういう経験って大事だね。

ゆっきゅん:部活は大事。ここで部活の話になってるの超恥ずかしいけど(笑)

対談 大森靖子×ゆっきゅん

でも、私は極端なことをズバリ言う役割はあと五十年くらいは背負いたくないんです。逆細木数子。「ズバリ言わないわよ」。自分自身も、自分の音楽を聞く人も人間のままでいさせてあげたい。

インタビュー ゆっきゅん(聞き手=西森路代)

 

見た映画とか

『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』監督:大九明子

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んあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

インターネットの友達が軒並み大絶賛している本作。すごい好きかすごい苦手かのどっちかだろうな…という予感を抱きつつ見に行ったわけですが、私は後者だった。

(以下、核心には触れない軽微なネタバレあり)

***

好きになれない理由として、主人公の小西の行動が無理だった。講義中に席を移動したり、代理出席を頼んだり、友達が講義を受けている教室に途中入室して無理矢理座ったり、講義中しゃべったり、講義を抜け出したり…というのがかなり無理だった。それって君らが忌み嫌っているやつらと何も変わらんじゃん。あの喫茶店も二人が見つけたとっておきの場所なんかじゃなくて、あいつらが話してたところに来てみただけ。やってることが全部絶妙にダサい。《幸せ》《好き》の独特の読み方も苦手だった。最後犬になるのも、何。ずっと古田新太の気持ちで見てた。

小西は『初恋クレイジー』もう聞かんくてええからね!!!一生聞くな!!!

***

伊東蒼さんはとんでもなく良かったです。

 

今期ドラマは今のところ『波うららかに、めおと日和』だけ視聴している。ベタな胸キュン展開を丁寧に描いていて良いですね〜本田響矢さん大ブレイク待ったなしですね〜というキモい目線で見ています。

 

聞いてた音楽とか

『どON』RIP SLYME

新曲MVありがとう…全国ツアー開催ありがとう…Hookの「叩け」の部分、『Masterpiece』「轟け魂」の「魂」を彷彿とさせるフロウありがとう…コメント欄にいる全てのRSFにありがとう……

 

『メロい夢』Mega Shinnosuke

良い曲〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

 

 

【告知】

5月11日(日)開催の文学フリマ東京40に参加します!

既刊『はてなブログ非公式ファンブック』『ハイウェイ・オアシス』のほか、新刊『シンプル悪口』を頒布します。エッセイを寄稿したZINE『SIDE STEP』もお取り扱いさせていただく予定です。詳しくは別記事で書きます!

 

そうこうしているうちにGWが終わる。鉢植えで育てていたチューリップは蕾の重みで茎がどんどん下がってしまい横向きに花が咲いた。

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