ねているときいがいねむい

ねているとき いがい ねむい

人には人の乳酸菌

2024年11月のこと

11月6日、初雪を観測。去年より5日早い。初雪が降ったとき、私はジムのランニングマシーンで走っていた。トレーニングルームの窓は全面結露していて外の様子はわからなかったが、ぼんやりと白い影がはらりはらりと落下していくのが見えた。

シャワーを浴びて外に出ると一面銀世界だった。いくつになっても初雪は嬉しい。《はらりはらり》ではなく《しんしん》と降っている。びっくりした。初雪ってもっとこうジャブみたいな、まだまだ序章ですよ…みたいな降り方をするものだと思ってた。積もった雪はしばらくして消えた。積もったまま春まで溶けない雪のことを「根雪(ねゆき)」という。

私の地元では大雪が降ることを《ぞくぞく》というオノマトペで表現する。(例:「雪がぞくぞく降る」)同じ県内でも友達が住む地域では《もつもつ》と言うらしい。もつもつ…初めて聞いた。ちょっとだけあったかそう。

方言のオノマトペの話をすると、私の地元では雨に濡れたり汗をかいたりしたときに《ずたずた》になると表現する。方言だと知らずに使ったら「引き裂かれたようす」の意で伝わって東京の人に驚かれた。(例:「雨で髪の毛がずたずたになった」「汗でTシャツがずたずたに濡れた」等)

 

《もりもり》に咲く花

 

冬シーズン到来とともに早速手袋を紛失。何回目〜。思い当たる店を訪ねてみたがどこにも届いていなかった。次こそ絶対失くさないように首からぶら下げる紐付きタイプを探したが良い感じのがなくて、手袋とは別にケーブルストラップを注文した。些細なことだけどここまで頻繁に物を失くすのは気持ちが落ちる。

 

 

夏タイヤからスタッドレスタイヤに交換した。ネットから注文したのだが予定日直前になって「タイヤの出荷漏れが発覚しました」とか言われて納品が遅れた。遅れているうちに雪が積もって道路も真っ白になった。タイヤを交換してくれる提携店は家から車で一時間の場所にあって、終わったな…と絶望しながら大阪の本社に電話をかける。北海道の路面状況を伝えても返答は「すんまへん」の一点張り。日々憂鬱な気持ちで納品を待つ。毎日天気予報をチェックして祈っていた甲斐あって、納品日は奇跡的に雪が溶けていた。高速を走って提携店へ向かう。皆川猿時似のスタッフの方に「お客さん可哀想だから袋はサービスで良いですよ」と労っていただいた。ついでにワイパーも交換してもらう。多謝。((私は…可哀想…???))←脳内リフレイン

帰宅して夏タイヤをゴロゴロ転がしてベランダまで運んだ。Amazonで注文した銀色のカバーをかけたらゼルダの敵キャラ『ライクライク』みたいになった。3Dじゃなくて8bitの方です。

 

 

11月中旬、釧路・根室出張。これで北海道の東西南北の端っこエリアはだいたい制覇したことになる。この日の根室の日没は15時43分。早いって。北海道、北のイメージが強いが、実はめちゃくちゃ東でもある。仕事が終わった17時過ぎには完全に「夜」であった。

移動の途中、最東端にある納沙布岬に立ち寄る。

豆知識:日本の最北端は宗谷岬であるが、2番目に北にあるのがノシャップ岬。納沙布とノシャップを間違うととんでもないことになる(距離509km)

海の向こうに北方領土が見えた。町のいたるところに「北方領土は日本の領土」「返せ!北方領土」といった看板が立っている。つい先日、北方領土エリカちゃんを「思想が強い」と雑に括ってネタにするツイートを見た。この辺で暮らす人たちは実際どう思っているのだろうか。冷笑はダサい。勉強が必要。(自戒)

釧路はレンタカーを借りて返すだけでほとんど廻れなかったが、ウォーターフロントの都会的な街だった。なんとなく新潟に似ている。一見するとラウンドアバウトのような円形交差点があって、おっかなびっくり運転した。

 

レーズン蒸しパンとあま太郎(黒あん・ハムマヨ)

 

元祖オランダせんべい

山形にも「オランダせんべい」という名前のせんべい(製造:酒田米菓)がある。根室オランダせんべいはふにゃふにゃしてるけど、山形のオランダせんべいはパリッと軽い口当たり。

根室「どりあん」のエスカロップ

 

釧路「泉屋」のスパカツ(連日のとんかつ)

 

デザイン良すぎ


11月下旬、ちえちえの誕生日にあわせて東京に遊びに行く。誕生日の前後一週間ではなく当日を狙う。地元のツレ感。ちえちえのリクエストで行った浅草寺。祭か!ってくらい人がいた。人にぶつからないように歩いてたけど、注意しててもガンガン人に当たるので途中から無理だと気づいてピンボールのように人にぶつかりながら歩いた。マジで祭だったのか?映画『PERFECT DAYS』のロケ地にもなった焼きそば屋さんを訪ねたが定休日で閉まっていた。

上野に移動して国立博物館で開催中の『ハローキティ展 わたしが変わるとキティも変わる』を見に行った。混んでいて入場は50分待ちだった。並んでいるあいだちえちえの近況や35歳の抱負などを聞く。いろんなことを話した。最近市民権を得てきている言い回し→「塩味」のこと「えんみ」って言うな。結婚相談所にやって来た人に「本来の目的を見失ってはいませんか?」「結婚することがゴールになっていませんか?」と問いただして目を覚まさせる非婚活アドバイザー。キティちゃんは誕生から現在までずっと可愛かった。可愛いは偉大。

新宿ルミネの北麓草水で小豆のウォームピローを購入。アルタ前の信号で「果物屋さんがなくなってる!」と言ったら、ちえちえに「恥ずかしいから大きい声出さないで」と注意される。タイムスリップしてきた人。今って西暦何年ですか?予約していた火鍋店『海底撈火鍋』へ。中国の人気火鍋チェーンということもあり、店内は店員さんもお客さんもほとんどが中国の方だった。火鍋をつつき始めてしばらくした頃に、陽気な音楽と共にピカピカ光るネオンボードを持った店員さんたちがテーブルの前でバースデーソングを歌ってくれた。この店はエンターテイメント性の高いパフォーマンスを売りにしていて、事前に予約すれば誕生日のサプライズもしてくれる。ちえちえが思った以上に喜んでくれて嬉しかったけど、日本で外国人スタッフがこうやっておもてなしをしているのを目の当たりにすると、搾取…と思ってしまう部分があってもやもやした。ディズニーランドで働く日本人スタッフに対しても同じことを思うか?というとそんなことはないので、私の考えが偏っているだけかもしれない。出張先の北九州で職場の人に連れられてポールダンスを見に行ったときも、客がダンサーの方の胸の谷間にチップを挟むのを見て泣いてしまった。搾取…。本人が誇りを持ってやっている仕事に対して一方的にそう思うのは失礼な気もするし、言葉にするのが難しい。
ともあれちえちえ誕生日おめでとう。輝かしい一年を!

 

朝霞に一泊して、翌日は大学の友達が住む湘南へ。友達は妊婦なので、先にもう一人の友達と合流して駅チカでお惣菜を買っていこう!という算段。RF1のショーケースの前で「ここのローストビーフ美味しいよ」「これにしよっか」「あ〜でも妊婦さんは生ものNGかも…この前◯◯ちゃんの結婚式でも…」「結婚式行ったんだ!」「あ〜そうお呼ばれして」「和解したんだ」「ほんまに…で、そんときも生ものはちょっと…って感じだったから」「じゃあダメか」とかいう会話を延々としてたら目の前を隣の人から手でブンブンされたので、何です?と思って顔を上げると友達夫婦だった。隣に二人組がいるのは視界に入ってはいたけれど、それが友達夫婦だとは全然気付かずにローストビーフ見てた。面白いやら恥ずかしいやらでめちゃくちゃ笑う。妊婦金髪になってた。かっけぇ〜

いろいろ買い込んで友達の新居にお邪魔させていただく。賃貸じゃなく購入マンション。い〜な〜。日当たりも良く明るくていい家だった。保護猫だったのを引き取ったという黒猫がいた。恐る恐る近寄って頭を撫でる。頭頂部から鼻先にかけてなぞるように撫でていたら「逆撫でだからあんまり気持ち良くないかも」と指摘された。生き物の毛の流れ、完全にわからない。バスの座席シートを下から上に指でなぞったときのような手触りがあった。噛まれるから怖いとかではなく、単に「小さくて予測不能の動きをする生き物の扱いがわからない」というところがある。友達に赤ちゃんが生まれたときに同じような挙動をしてしまいそうで、それは赤ちゃんにも両親にも失礼なのでちゃんとしたい。

帰り際に見せてもらったISSAの写真集がめちゃくちゃ面白かった。コンセプトが奇天烈過ぎる。Twitterに載せたら絶対バズるのに…心のきれいな人しかいないファンダム。

 

友達と別れて小田原に一泊。おでんの店を覗いたがお洒落な人達で混んでいたので、『氷花餃子』で豚耳と長葱の和え物と水餃子を食べた。前回来たときは羽根つき餃子を食べた。食べ終えてもう一度おでん屋さんを覗いたがやはりお洒落な人達で混んでいたので自分以外無客の店で鶏白湯ラーメンを食べた。胃が無限膨張している。

 

翌朝、電車に乗って伊豆急下田へ。駅前のロータリーから早速ヤシ科の植物がたくさんあって嬉しい。下田は映画『SUPER HAPPY FOREVER』のロケ地になっていて、その質感がすごく良かったので来てみたかったのだ。

「黒船ホテル」いつか泊まりに来ようね


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駅前の土産物店でキーホルダーや貝殻のシャンデリア等を購入した。状態の良いファンシーレトロな雑貨が100円とかありえない破格の値段で売られている。お店のおばあさんもに高所に吊ってあるシャンデリアを竹竿で取って見せてくれたり、お菓子をおまけしてくれたりとすごく優しい方だった。

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駅前のハトヤ土産店です。下田に行った際はぜひ。

 

熱海の喫茶『PINE TREE』

純喫茶好きそう〜って感じのカップルが4組いた。純度の高い純喫茶よりもうちょっと飾り気のない町の喫茶店の方が好きだなあ。路地に『ニューアタミ』というイケてる土産物店を見つけて、キーホルダーとグラスを買った。

 

読んだ本とか漫画とか

『ようやくカナダに行きまして』三浦靖子

旅行の移動中に読んだ。ところどころ文章のノリが古いなと感じる部分はあるけれど、文章を書くのが好きなんだろうなあという人の文章だった。いくつになっても挑戦できるよ〜ってことや、一人でも楽しく生きてるよ〜ってこと…人生の先輩がこうやってお手本を示してくれるのはありがたいことだと思う。老後に海外行きたいな〜みたいなことを言うのは誰でもできるけど、実際に行動に移せる人は本当にすごい。

 

『抜け出しても抜け出しても変なパーティー』水野しず

隣人の顔も見えない霧の中ラジオ体操を公然とやる

 

「コロッケとは、食べ物の方のコロッケを?」「ええ。一晩中眺めています」

 

占いの館がビルの3階で他のフロアは館ではない

 

『日本語界隈』川添愛/ふかわりょう

言葉の語源やトレンドを探る一冊。「深まる」のは秋だけ。「夏の扉」はあるけど「冬の扉」はない…など、日本語の面白を掘り下げている。定型的な言い回しで最近私が気になっているのは枕詞に「うだるような」がきたら必ず「暑さ」がくることです。枕詞に掛詞。例:「たらちねの」(母)。「オマール海老の」(ビスク)。

 

『地球と書いて〈ほし〉って読むな』上坂あゆ美

私がずっと知りたかったのは、「内申点の上げ方」でも「年収一千万の稼ぎ方」でも「愛され美人になる方法」でもなくて、「この最悪な世界でなんとか生き延びる方法」だったんだ。

(「あとがき」より)

エネルギッシュで面白かった!自分をよく見せようという見栄や嘘がないので読んでいて気持ち良い。あとシンプルにやっぱ文章が巧い。エピソードのタイトル(短歌)を最後に持ってくる見せ方がかっこ良かった。

 

聞いてた音楽とか

 

『青春GAME OVER』oops cool

『令和のリップスライム』として話題のoops coolの二枚目シングル。

いやいやリップスライムは現役で活動されてますからというつっこみはさておき、これはたしかにリップスライムですね〜それも初期の頃へのリスペクトを感じますね〜。一枚目の『Too busy work』を最初聞いたとき、完全にRIP SLYMEの『STEPPER'S DELIGHT』を意識してるな〜(イントロから出だしまでの尺が一致)とは思ったんだけど、二枚目の音源も『STEPPER'S DELIGHT』をベースにしてる…?わかりませんけど、今後も彼らの動向を追うとともにリップスライムは早よ5人に戻ってくれ〜い!と祈り続けています私は。

 

『NG』ちゃんみな


「あんたはNo No Girlsじゃないよ。Yes Yes Girlsだよ」

↑2024年名言大賞

 

 

11月は過ぎるのがめちゃくちゃ早かった。映画を一本も見れてない。犬とロボットのやつ見に行きたい。明日は人間ドック。夜露死苦機械犬!ワンワン!