ねているときいがいねむい

ねているとき いがい ねむい

人には人の乳酸菌

2024年8月のこと

ガソリン価格が高騰し続けている。車を買ってすぐに、この辺りで一番安いスタンドでカードをつくった。LINEの登録をするとお得なクーポンが配信されるとのことで、ガソリンスタンドと友達になった。そのアカウントからほぼ毎週のように「何月何日からガソリン価格が上がります」というメッセージが届く。値上げの前日に給油に行くと、皆考えることは同じのようでスタンド前には渋滞ができていた。会員割引とクーポンを併用して147円/L。これって多分めちゃくちゃ安くて、その辺の相場って車を持つまで全然わからなかったな…と思う。

職場の隣の席にフレックスで週2〜3回しか出勤しないおじいさんがいて、6月になると毎週ウニの価格変動を教えてくれる。どうぶつの森カブリバみたいだなと思う。ウニは意外にも、6月の初ものが一番安く、あとは日に日に値段が上がっていく一方なのだという。母の好物がウニなので、7月の誕生日にはウニを買って送った。もうすぐ生筋子のシーズンがやってくる!

 

盆。9連休をとって帰省。遠出はせず、ほとんどずっと実家にいた。帰省早々、幼馴染と近所のカフェに行きオムライスとペペロンチーノとチョコパフェを食べた。翌日以降は、焼肉、寿司、ラーメン、餃子、天ぷらそば、ピザ、ドーナツ、チーズケーキ…と連日カロリーオーバーな日々だった。怖くてまだ体重計には乗ってない。

地元の花火大会を実家の屋根の上にのぼって見た。私は花火アンチなのですが、母と兄に「見ろ!」と言われて渋々同意した。花火自体は結構しょぼかった。家の前の道を通った小さな子どもが屋根の上の私たちに気付いて、親に「なんで屋根の上にいるの?」と聞いていた。親が「花火が見えるからだよ」と答えているのをなんとなく気まずい思いで静観した。どういう反応をするのが正解だったのか。

中二の夏に、屋根の上でペルセウス座流星群を見た。深夜に目覚まし時計をかけて、ばあちゃんと一緒に屋根に寝そべって見た。ものすごい数の流れ星がしゅんしゅん流れてきれいだった。翌日の夕方、オレンジ色の大きな光がゆっくり流れていくのを見た。前日見た流れ星とは大きさもスピードも明らかに違っていたから、あれは未確認飛行物体かもしれない。という話を、夏休みが明けて「夏休みの思い出を発表しよう」みたいな時間に班の人に話した。今思うとかなり痛いエピソードだが、当時は本気で未確認飛行物体だと信じていたのだ。

あれはおそらく火球だったのだと思う。Netflixで配信中の恋愛リアリティ『ボーイフレンド』の中で、空にオレンジ色の光が流れて「?!!」となるシーンが使われている。あれも多分火球なんだと思うけど、何の脈略もないそのシーンをカットせず配信したのが妙に面白かった。

 

実家から北海道へ戻るとすっかり涼しくなっていた。部屋でひとり、森山直太朗のモノマネをしながら「夏の終わり〜〜〜〜〜〜」を歌っていたら、お父さんに会いたいな〜〜〜という感情があふれてむせび泣いた。会えないことなんてわかっているけれど、ただ貴方に会いたくなるのです…。

全然関係ないようで少しも違わない話をしますけど、私は今まで人に相談されたとき「自分の力ではどうしようもできないことで悩まない方がいい」「《どうしよう》じゃなくて《どうしたいか》を考えた方が良い」というようなことを言ってきた。けれども、どうしようもできないことだから辛いんだよな。そんなことに、今になって気が付いた。

いつかと同じ風吹き抜けるから

 

8月末、母と兄がまた北海道に遊びに来た。今回は私が車を出して函館・洞爺湖方面を巡った。函館の夜は霧がかっていて夜景は見えなかった。事前にライブカメラを見て曇っているのがわかっていたから、函館山にさえ登らなかった。私は夜景のアンチ。

定番のラッキーピエロハンバーガーを食べ、五稜郭を見た。劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』にちなんでコナンのラッピング電車が走っていた。駅前にはパネルがあって、後ろ姿から「元太だ」と思って正面に回ると、元太のシルエットの中に光彦と歩美ちゃんも収まっていた。一人分の横幅に同級生二人をすっぽり収めてしまう元太の恰幅の良さ。

 

趣のあるオブジェ(洞爺湖


二日目の宿は洞爺湖を一望できる温泉施設。大浴場の大きな窓は全面開放してあって、ギリギリのふちまで温泉がなみなみに注がれているので、水面がバッサリとトリミングされたような絶景が広がっている。説明が難しい。温泉!湖!の境目が一本の線。シンガポールの有名な屋上プールを想像してください。あれの温泉と湖バージョンみたいな。そのふちのギリギリのラインを小さな子どもがハイハイで進んでいて、なんぞ?!となった。子どもには足がつかない深い温泉なので境界をハイハイで端っこまでいって、浅瀬から上がっていた。妙に印象に残る美しい光景だった。

チェックインして真っ先に確認するゲームコーナー

Liminal Space…

 

夜は湖のほとりに座って、シーズン中毎日開催される花火大会を鑑賞した。近距離で迫力のある花火だった。湖面に反射する花火もまたゆらゆらして美しい。 流石に花火アンチの私も認めざるを得ない。背後で小さな子どもが「光ったあと遅れて音が聞こえるのはなんで?」と言っていて、「いい質問ですね…」と心の中で思った。

 

ウポポイのパノラマビュー

 

読んだ本とか漫画とか

『迷子手帳』穂村弘

おじさんの自意識エピ、もうええて…

と少し食傷気味なところがある。

 

『いやはや熱海くん(3)』田沼朝

や〜3巻も良いですね〜。国島さんが、決してドラマチックではないが静かに淡々と、けれども確かなものとして恋を自覚する瞬間の描き方が濃密ですごかった。

 

見た映画とか

『映画 おいハンサム!!』監督:山口 雅俊

映画版も相変わらず平凡な日常を描いていて良かった。「食」を大事にしている作品だなあといつも思う。

 

『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』監督: 小林啓一f:id:GAMEBOYZ:20240908215621j:image

「私のことはお姉様とお呼び」

セリフがいちいち漫画臭くて面白かった。そのわざとらしさが味とも言える。それにしても髙石あかりさんはこういう役を演じるのが上手いな〜

 

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』監督: アレクサンダー・ペインf:id:GAMEBOYZ:20240908215608j:image

「この旅はアントルヌー《我々だけの話》だ」

前情報なしに見たけど、じわじわ引き込まれる展開でとても良い映画だった。確実に今年のベスト3に入る。

 

Netflix『地面師たち』
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後藤の「拓海くん」の言い方が、「たくミくん」とミにアクセントを置く言い方で関西だな〜と思う。これ、関西弁でも「拓海さん」だったら平坦に「たくみさん」になるのでしょうか…

拓海さんが真実を知ったとき無理すぎてゲロ吐いちゃうシーンで、そういえば水曜のダウンタウンで、きしたかの高野もガクヅケ木田の行動が無理すぎて吐きそうになってたな…ということを思い出した。「無理すぎて吐く」という経験をしたことがない。

 

『0.5の男』監督:沖田修一

いいなあ〜好きだなあ〜と思いながら見た。エンドロールの種明かしもオ〜!となった。

子どもが自由にやっててかなり良かったな。沖田監督は『さかなのこ』のインタビューでも純粋な子役を起用したと話していて、今作でもその味がすごく出ていたと思う。全部良かったけど商品開発会議の茶番劇が毎回くだらなくて面白かった。

それにしても松田龍平は本当に素晴らしい俳優ですね…

 

聞いてた音楽とか

 

Hi-Five』ME:I

サビ前「この夏 Just for You & ME」のミィィィ|ィィィィ|ィィィィィの音階が韻シスト『Shine』のイントロに似てるって話。ずっと誰かに言いたくてうずうずしてました。今聴き比べたらそうでもないな。

 

 

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