ねているときいがいねむい

ねているとき いがい ねむい

人には人の乳酸菌

2022年2月から4月のこと

月のまとめを久しぶりに書く。東北では連休初日に雪が降り、球場で観戦するはずだった楽天の試合も中止になった。肩を落としてがっかり…というよりは、そんな気がした…という悟りの気持ちが強い。最近はいろんなことを簡単に諦めるようになってしまって良くないな〜と思う反面、ダメだったときのリスクを考えると下手に期待しない方が無駄なエネルギーを消費しないで済む。時代はサステナブル。温存したところで使い道がないのが最大の問題だったりもするのだが…

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今日現在を最高値で通過していきたいの俺は!そんだけ!

 

2月3月は出張ラッシュだった。2月は28日中14日間出張で、3月は31日中11日間出張だったので、ちょうど2月の2分の1、3月の約3分の1が出張だったことになる。綺麗な数字の並びにオ〜となったけどそれがどうしたという話ではある。出張に行くとすごく仕事をした気になるけれど、相対的に見て星取表の中の「出張にたくさん行く」という項目に全ベットしているに過ぎないのだ。

人に「荷物少ないですね」と言われて照れるパート2。曰く「荷物は少なければ少ないほど良いですからね」とのこと。同意です。出張の荷物を減らすコツは服装を極力簡素にすることで、夏も冬も私服はジャージにサンダルと決めている。これは「服装にこだわりがない」というよりも「服装にこだわらないことへのこだわりがある」という厄介な自意識の表れである。しかしジャージほど軽量コンパクトで機能的な服はない。私はジャージがよく似合う。現場の元気なおじいさんに足元を指さされ、「いつまでサンダルなんだ」と言われたので「こっち(出張先)で靴買います」と答えたら、「お前それ言うの3回目だぞ」と笑われた。自分がいかに適当な発言をしているか。

出張先で空いた時間があったので現地の美容室でイヤリングカラーを入れた。派手なカラーは大丈夫な職場ですか?と聞かれたので、多分ダメなのでバレないようにしてくださいと頼んだ。変な客だと思われたかもしれない。とはいえ1,000km以上離れた場所からやって来て、暇なので髪を染めたくて…という時点で十分変な客なので気にすることはない。

楽しみにしていたMOROHAの武道館ライブは出張と重なって行けなかった。仮に出張がなかったとしても、あの時期東京に行けたかというと微妙なところではある。悲しいです。何がなんでもMOROHAの武道館に行くべき人ランキング第一位は絶対に私だったのにな。

出張の合間に人事異動が発表された。自分と先輩の残留、上司と課長の異動は想定内だったけど、現場で一緒に仕事した人たちが北は北海道から南は沖縄まで散り散りになる。pdfをスクロールしながら知ってる人の名前を見つけるたびに心臓がギュンと縮むような思いがした。同じ組織に属していても結局は「個」である事実を毎年突きつけられる。どうしてこんなに悲しいのかわからないくらいただただ悲しくて、そうか、これが「寂しい」という感情か…と人工知能みたいなことを思った。翌日からの出張先でも転出する人が「懐かしいな〜あれ去年の7月とかだよね」と思い出話をするたびにセンチメンタルな気持ちになった。私は自分が思っていた以上に現場の人間関係にどっぷり浸かっていたのかもしれない。

 

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3月16日、大きな地震があった。あの日も日帰り出張で朝5時に家を出て、帰ってきたのは夜の22時過ぎだった。東京の友達から不在着信があったのでかけ直す。値引きされた惣菜をレンジで温めながら、何かあった?と聞くと「マジでムカつくことがあったんだけど」といつものマシンガントークが始まった。スピーカーをオンにして相槌を打ちつつ、バレないように風呂に入ったら声のエコーで普通にバレた。「しれっと風呂入ってんじゃないよ」と言われたので、今日朝早かったから疲れてるんだって…と言い終えるか終えないうちに「私だって朝から大変だった」とすぐに主導権を奪われた。

通話開始から1時間くらい経ったあたりで地震が起きた。結構でかい。あ、これは本格的にやばいやつだと感じて湯船を出た。スピーカーから友達の声が響いている。「待って!やばいやばい!ねえ!ちょっと!大丈夫?!怖いんだけど!」揺れはまだおさまらない。「やばいって!お風呂から出て!」もう出て服着てる。

一旦電話を切ってテレビをつける。福島・宮城で震度6強地震。有無を言わさず出勤です。パーカーにブルゾンを羽織ってクロスバイクで職場へ向かう。途中何軒か火災が起きていてサイレンがずっと鳴り響いていた。遠くの空が赤い。

深夜1時過ぎに職場に着くと、上司の青いチェックシャツが目に飛び込んできた。デジャヴだ。去年の地震のときは赤いチェックのシャツだった。エンドレスエイトタイムリープしている。

諸々粛々と対応し、明け方に一旦解放された。クロスバイクで帰宅し、仮眠。午後になっても電車が復旧しないので再びクロスバイクで出勤。夕方クロスバイクで退勤。24時間で60kmクロスバイクをこいだ。クロスバイクゲシュタルト崩壊。脚力王に大きな拍手を。

なんだかどっと疲れた。地震でパニックになる友達も、それに対して苛立っている自分も無理だった。久しぶりにツイッターを開いたら一番上にWordleの四角が並んでいて、もう全部無理だと思った。

 

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ジムの大学生に最近なんか面白いことあった?と雑な話題を振ると「彼氏とプチ喧嘩をした」と言うので詳しく聞くと、ワクチンの副反応がつらくて連絡したのに会いに来てくれなくて揉めたのだという。ワクチンも3回目だし副反応が出やすい体質だってわかってるんだから事前に対策できたよね?という彼氏の主張に私も賛同する。「でもつらいとき誰かにそばにいてほしくないですか?」と言う彼女に、世の中にはつらいとき誰かにかまってほしい人、放っておいてほしい人、2種類の人間がいるのだよ…と偉そうに説いてはみたものの、人間はもっと複雑で多様な生き物であるはずで、嘘を教えてしまったな…

挫けそうな時期をどう過ごすかについて、池松壮亮の語りが印象的だった。

池松:これは見栄っ張りのよくないプライドが邪魔してるんでしょうけど、人にしんどいとかつらいとか、こう、なんか投げるのが苦手。それは昔から本当に悪いところ。
尾崎:なんでだろうね。相手がある程度親身になって反応くれたら、それはそれで疲れるとか?
池松:救われますよ。救われるけど、結果、最終的に自分で決めようとするんですよ。そういうことに相手を巻き込むのも嫌だし…数時間だけでもね。
松居:たしかに結構長い時間いたけど、池松くんの弱音ってあまり聞いたことがない。
尾崎:もう解決したことを聞くことはあったけどね。
池松:それはね、結構やります。なんとか克服したいんですけどね。

 

2022.3.21放送『ボクらの時代 春の未公開スペシャル』池松壮亮×尾崎世界観×松居大悟

 

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ピンクの巨大オブジェクトを見ると大鶴肥満を思い出す。

劇場版まーごめドキュメンタリー 『まーごめ180キロ』め〜ちゃくちゃ良かったです。私が一番好きなのは大鶴肥満がオリジナルソングを歌い出すシーン。Mちゃんとのデートを前に幸せそうな表情を浮かべる大鶴肥満。熱気で曇る車内がまるで極楽温泉のように見えた。あれは別に告白が成功する自信があって浮かれていたわけではない気がする…というのも両思いっていうのはもはやファンタジーなのでフラれたらどうしようみたいな現実的な不安や失うものが一切ない所謂「無敵の人」状態でこれから好きな人に会えるのが楽しみ過ぎて天にも昇るような気持ち…そこから生まれたピュアでラブリーなメロディーに胸がくぅ〜〜っと苦しくなった。感想一気に詰め込み過ぎて文章がおかしい。まーちゃんごめんね。「聡(さと)い」「頬を赤(せき)らめて」などの大鶴肥満独特の表現も味わい深かった。

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最近のPodcastは『ママタルトのラジオ母ちゃん』『真空ジェシカのラジオ父ちゃん』『蛙亭のトノサマラジオ』『マユリカのうなげろりん!!』などを聞いている。存在は知っていたけどなんとなく手を出せずにいた『奇奇怪怪明解事典』も聞いてみたらやっぱり面白くて、過去回を遡って聞いている。

バラエティ番組では浜口京子さんゲスト回のマツコ会議が凄まじい破壊力でした。リモートで繋がれたマツコと同時に大福を食べたいという奇妙な企画。スーパー銭湯の露天のテレビで視聴したので、黙浴を守りつつ笑いを堪えるのがしんどかった。間違いなく最近のわたしのミューズは浜口京子さんです。

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2022年4月23日放送 『マツコ会議

 

読んだ本とか漫画とか

『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』小原晩

一生懸命生きれば生きるほど空回りするすべての人に捧げます

とても好きな文章を書く人・小原晩さんの初のエッセイ集。読み終えるのがもったいなくてちょっとずつ読んだ。

 

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(12)』浅野いにお

そ、そ、そんなぁ〜〜〜〜〜?!な最終回でした。置いてけぼり感。Amazonレビューがなかなか荒れている。

 

『ひらやすみ(3)』真造圭伍

キャラクターが全員良い〜

 

『違国日記(9)』ヤマシタトモコ

ものすごい名言が飛び出しまくりの9巻なんだけど、あまり進展がなくてちょっと精神世界の物語に突入してきてる感じがした。

 

見た映画とか

『春原さんのうた』監督:杉田協士

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淡々と切り取られた日常は、点と点が繋がることなく霧散していく。丁寧ではあるが不親切な映画だと思った。率直に言ってストーリーがよくわからない。

 

『フレンチ・ディスパッチ ザリバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』監督:ウェス・アンダーソン

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タバコプリン

 

『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介

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ユンスさんの家に招かれての会食中、家福に運転技術を褒められたみさきが照れ隠しなのか席を立って犬とじゃれ合う場面が妙に良かった。独特なアングル、ボケたピントではあったけど、みさきが笑顔になったのは長尺の中で唯一あのシーンだけだったように思う。確かに途中長いな〜とは感じたけれどラストが爽快で最高だった。どこへだって行けるし、どこでだって暮らしていける。

 

『ハッピーアワー』濱口竜介

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5時間超の長編映画。松葉杖の人がクラブで胴上げされるシーンがすごかった。私は「自分の感情をコントロールできずに機嫌の悪さを周囲にだだ漏れ状態で威張り散らしているくせに自分のミスを素直に認めずヒヤリハットだとかダブルチェックがどうとか言って怒り出す」人物にかなり嫌悪を感じていたので、第三部の展開はめちゃくちゃ底意地悪くて面白かった。この映画を見た人となら初対面でも2時間くらいは話尽きなさそう。登場人物の中からあと3人選んでパーティー組むとしたら誰と誰と誰?というテーマで話したい。ドラフト1位は滝野さんでお願いします。

 

聞いてた音楽とか

『BOP BOP!』VIVIZ

イントロのm m m mh〜に合わせて3,2,1Go!で家を出るとその日一日調子良い。

 

『My Boo』Cherry Bullet

Jackson5の『I Want You Back』的なポップでキャッチーな曲。EP『Cherry Wish』は全曲良い。

 

『金色』羊文学

満足してるよ、人生の大体の部分では

でも少し、あと少しの 安心がほしい

 

3ヶ月溜めたら長くなった。書こう書こうと思っていながら書く時間がなかったとか、書いては消してを繰り返していたとかでもなく、ただ漠然と、書く気力が湧いてこなかった。書いてはみたけどなんか文体が固い。そういう時もある。最近やっと気持ちが回復してきたので少しずつリズムを取り戻していきたい。

パワー