ねているときいがいねむい

ねているとき いがい ねむい

人には人の乳酸菌

2021年9月のこと

秋の風物詩として、みんなは好きだけど自分はそうでもないと感じるものに金木犀月見バーガーがある。きゃりーぱみゅぱみゅPodcastの番組で「小学生の頃、金木犀の前を通るときは静止してスーハーと深呼吸をしていた」と話していて、真逆だ…と小さな衝撃を受けた。自分が小学生の頃は金木犀の前を通るとき息を止めて早足で過ぎ去るようにしていた。金木犀がポピュラーな香りとして好まれていることを知ったのは大人になってからだった。最近はそこまで嫌いじゃなくなったかもしれない。

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〜北は北海道から南は北九州まで〜を体現することになった9月の出張。この宣言下では夜飲み歩いたりできるわけもなく現場とホテルの往復で、どこもそんなに変わらなかった。強いて言うなら北海道は少し肌寒く、北九州は少し蒸し暑かった。

現場の元気なおじいさんに元気か?と聞かれ、元気ですと答えると、元気じゃない日はないんかと笑われた。元気か元気じゃないかみたいな話題を事あるごとにブログに書いてる気がするが、実際元気か元気じゃないかにかかわらず、元気でありたい気持ちが強い。元気 or DIE.

台風の影響で出張に行くか行かないかを決めるブリーフィングで「家族がいる人は中止にして家に帰りたいだろう。ワシらは根無草だからどっちでも良いけど、なあ?」と同意を求められた。自分はどちらかと言うと多少無茶してでも行ってしまった方が良いと思っていたけれど、それとは関係なく「根無草」という表現が渋くて良いな〜ということに気を取られ、それ以降の話はほとんど上の空だった。昔横浜に住んでいた頃、友達に誘われて行った中華街の占い師に「あなたの属性は水だから一つの場所に留まっていることができない。常に流動的である。その代わりお金も貯まらない。」と言われた記憶がよみがえる。スナフキンみたいでかっけぇ〜じゃんと悪い気はしなかった。友達が言われた属性は土で、それはあまりパッとしないなあと思いながら聞いていた。

北海道のホテルでデータ解析を回している間、テレビをつけるとタカアンドトシの深夜ローカル『ジンギス談』が放送されていた。ゲストはタカアンドトシとは初共演となる金属バット。「ボケたら一斗缶で叩かれる」という令和のTVショーらしからぬ大喜利のコーナーで、あまりにボケまくる金属バットを見かねたトシが「お母さんの名前は?」とお題を出すと、友保が「ショウビ」と答えてまた一斗缶をくらっていた。何だよショウビってよ!と問うトシに、これホンマなんすよ、なんか薔薇のことをショウビの花って言うらしいんすわ…と説明する気まずさが妙にツボに入り、北海道での記憶がすべて「友保ショウビ」に上書きされてしまった。

(15:42〜)

 

出張の合間を縫って左の親知らずを2本抜いた。右のときよりスムーズに終わったものの、今回もしばらく顔が四角だった。友達に報告すると「絶対自撮りを残すべきだ」と言われたが自意識が邪魔してできなかった。自撮りがどれほど苦手かというとマイナンバーカードの申請をわざわざお金を払って証明写真機からしたほどだ。左右の親知らずを4本抜いて歯列矯正が始まった。滑舌が悪くさしすせそとたちつてとが上手く言えない。

数日空けてワク①接種。副反応もなく熟睡していたら同じ日にワクチンを打った上司から翌朝5時過ぎに12行に及ぶ詳細な副反応レポが送られてきた。最悪な目覚め。知らんがな。すっかり目が冴えてしまったのでそのまま起きて出勤した。自分は全然平気でした〜と調子に乗っていたら定時を過ぎたあたりから顔をしかめるほどの後頭神経痛に見舞われ、結局1週間ほど頭痛薬を手放せない状態が続いた。副反応というより普通に疲れとストレスと親知らずの抜歯が影響している気がしないでもない。

ワク①後は翌々日から出張だったけど、ワク②後は翌翌々日から出張が入っている。ワークライフバランスとは。忙しくしている方が余計なことで悩まなくて良いから楽。というテンションに無理矢理持ってかないとやっていけないのが客観的に見て痛い。これは仕事に限ったことではなくて休日の過ごし方に関しても然り。そういう人間だからもう仕方ないのかなとも思う。

 

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とるに足らない備忘録

  • ATMでお金をおろすとき機械から「どうぞお取りください」と言われると「俺の金だがな」と思う
  • 「押しボタン信号を押した後でもダブルクリックでキャンセルできる」というのは私が思いついたデマなのだが、毎回もしかしたら…という気持ちでダブルクリックしてしまう
  • スーパー銭湯の「壺湯」に対する後ろめたさ。目玉おやじの茶碗風呂みたいだな…と一度思ったら最後、急に滑稽に見えて入れなくなった
  • 「備忘録なのか忘備録なのか」「峰竜太なのか竜雷太なのか」「大団円なのか大円団なのか」「他山の石なのか他石の山なのか」この辺りの自信がない

 

普通

星野源オールナイトニッポン』ゲスト:オードリー若林回での「普通」に関するトークがとても良かったので以下長文抜粋です。

星野:(若林が)夜中にバスケットのスリーポイントシュートの練習していることを他の芸人さんとかに「何やってんだ」「変だ」「気持ち悪い」とか、そういうふうにツッコまれる意味がわからないっていう話をされてたじゃないですか。で、それをみんな「変だ」「普通じゃない」って言うんだけど、それの意味が本当にわからなくてどう受け身をとったら良いかわからないっていう話をされてたんですけど、僕はその話がめちゃくちゃ好きで。 僕は物心ついて自分の普通の思う通りに行動すると「それ間違ってるよ」って言われたりとか「それ普通じゃないからやめといた方が良いよ」って言われたりとか、例えばそれが人を傷つける行為とか暴力的な行為だったら勿論やめた方が良いんだけど、そうじゃなくて「みんなそれやってないから」とか「社会的にちょっと違うでしょ」みたいなことを言われたりとか「普通そうじゃないから」って言われて、阻害される人生だったんですよ。ずっといろんなことで馬鹿にされて生きてきた中で、若林さんがそれに対して「マジで意味わかんない」って言ってることに対してすっごいわかるって思うし、人が人に対して「ひねくれてる」「普通じゃない」とかって言うのっておかしくね?ってすごい思ってて、俺は真っ直ぐやってるだけなんだけど、俺にとっての普通でこれが、社会的に普通じゃないかもしれないんだけど、俺にとって普通で、あなたは自分の普通を社会の普通にねじれさせてそれを適応させてるんだから、あなたが普通じゃないんですよって言いたいんだけど、でもそれを若林さんはいろんな行動で示してくれてる感じがあって、その話を佐久間さんとされてたときも結構胸が熱くなったんですよ。

若林:俺も小学校のときからそうですね。結婚したときもファンの人かな、結婚しただけでラジオに「なんだ普通の人だったんだ」ってメールがいっぱい来たんですけど、いや俺はずっと普通だよ。何普通じゃねぇと思ってんだよって思って。だからスリーポイントシュート夜中打ってるって聞くと、「何のために?」って聞かれるんですよね。何のためもあのシャポッっていうのが気持ちいいからだけなんですよ、ってことがもう、ずーっとでしたね人生で。

星野:結婚の話も、結婚するのが普通って思ってることがヤバいって話してたじゃないですか。それが普通って思ってんじゃないよって。

若林:そうそう、今はもうね。

星野:それをオモシロとしてのツッコミだと思ってることもちょっとヤバいし、それを「なんだ普通の人だったんですね」って人に言うっていうのが、いや、今まで異常だと思って活動してねぇからっていう。

若林:そうそう。異常だと思って仲間だと思ってんじゃねぇよって。

星野:あ〜そうそうそうすげぇわかる!異常だと見せたくて異常になってる人と一緒にしてほしくないんですよ。

若林:そうなんすよね〜だから結構『たりないふたり』って山ちゃんとやってたのも、あれはプロデューサーがつけたタイトルで、俺は足りない側で集まって結束しようよなんて一切思ってないし、むしろ俺はたりないと思ってない。俺が一番たりてると思ってる…ほんとあの映画の『タクシードライバー』みたいな男が歩いてる。だから、あ、これ変なんだ…!って思うことの連続、連続ですね。

星野:それはとってもわかるんですよね。 (2021.9.7 星野源オールナイトニッポン

 

読んだ漫画とか

あなたはブンちゃんの恋(3) / 宮崎夏次系

三舟さん…

 

ひらやすみ(1) / 真造圭伍

「大きい苔を見つけて通り過ぎたあとにまた戻ってくる」みたいな、日常の中のささやかな一コマをフラットにちょうど良い温度感で描いた作品。なつみちゃんが『スキップとローファー』の美津未と重なる部分があって健気でかわいい。

 

生き残った6人によると(1) / 山本和音

ゾンビが溢れる世界でショッピングモールに残された男女6人のサバイバルラブコメディ。登場人物のノリが全体的にサラッとしていて現代風。まだ互いのキャラクターを探り合っている段階でシリアスな心理戦もないので今後どう展開していくのか楽しみ。

 

アントロポセンの犬泥棒 / 川勝徳重

すご過ぎたな…『ロイコクロリディウムの恐怖』高熱のときに見る夢のような世界観。個人的に『多重露光』の一人遊びがやったことあるやつで、これみんなやるんだな〜と思った。

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犬ステッカーかわいい

 

その他、スーパー銭湯で読んだ『推しの子』(1)〜(3)が思ってたのと全然違って面白かった。主要人物3人が1巻で全員死ぬ。

 

見た映画とか

プロミシング・ヤング・ウーマン

決してこの映画で描かれる問題や主張を否定するわけではないのだが、どうも自分には合わず後味が悪かった。

 

聞いてた音楽とか

PING PONG / HyunA&DAWN

今月の元気になれるMV

 

最後かけ足でキングオブコント2021の感想。空気階段優勝サイコゥ!サイコゥ!サイコゥ!1本目ストレートにめちゃくちゃ笑ったし2本目がメガトンパンチマンと分かった瞬間よっしゃ!とガッツポーズ。空気階段のコントが大好きだから嬉しいな〜本当に。これからの踊り場も楽しみ過ぎる。今年は全体的に蛙亭ホムンクルス164、男性ブランコの大阪の女、ザ・マミィの独り言を叫ぶ男もそうだけど、一見クセのあるキャラクターが出てきたときに、相方がただ突っ込んだり気持ち悪がったりするのではなく、母性の芽生えを感じたり「好きだなぁ…」と愛が止まらなくなるのがすごくすごく良かったな。それからファイナルに進んだ3組の手作りストラップもドラマ〜!もメガトンパンチマンのコンカフェも「もう大人なのに大人になりきれない大人たち」に対する愛を感じるネタだった。これは別に「優しい世界」とか「誰も傷つけないお笑い」とかそういう取り上げ方をしたいわけではなく、ただただそういうコントが好きというだけなんだけれども、そんな中でのニッポンの社長のバッティングセンターは贅沢な尺の使い方してて良かったな〜。オチへのフリが職人芸。本当に、全組面白くて全組2本目見たかった。個人的には蛙亭の「僕があなたでもそうしたと思います」でめちゃくちゃ笑った。まとまらないのでこの辺で強制終了します。