エスカレーターの終点で、空のペットボトルがカラカラと回り続けているのを見て「労働者だ」と思った。写真を撮ろうとiPhoneを構えたが前の人が故意に蹴り飛ばしてしまったので、なんてことを…と悲しくなった。悲しくなってから、そもそも自分がゴミを撮ろうとしていたこと自体、何やってんだろと思って無になった。
朝5時に家を出て、夜22時に帰宅する生活が続いていた。その割には元気だった。到着が半年以上遅れていた新型機材がようやく導入され、その本格運用に向けた準備を進めている。現場までは車で片道1時間、車種はマツダのボンゴ。ハイエースのOEM車だ。途中ビジネスホテルに連泊している東京組をピックアップする。去年まで東京で働いていた自分が今は作業服を着て大きい車を運転しているのだから面白い。
初日こそそれなりの服(かどうかはわからない)で始発に乗って、職場に着いてから作業服に着替えるようにしていたが、着替えと洗濯と服を選ぶ手間が面倒になったので、2日目以降は作業服で通勤するようになった。これは何も悲観することではなくて、むしろ効率的なコストカットであると捉えるべきだ。とにかく今はそういう時期なのだ。
友達とZOOMで話してて「前髪片目にかかってんのキモいから切りなよ」と言われたので「普段はこれにマスクしてるからほとんど顔見えない」と返したら「何がしたいのかわからん」と一蹴された。銭ゲバ第一話の松山ケンイチになるのです。今はただ、そういう時期をそういう人として生きている。
【今月のトレンドワード】
「嬉しい悲鳴」と「やりがい搾取」
朝5時半の海(iPhoneで撮影)
仕事がひと段落ついた金曜日、午後2時間の休みをとった。「お先に失礼しますお疲れ様でした」を一息で言い切るようにして職場を飛び出した。クロスバイクを飛ばして坂を下る。
I'm proud of myself...
自分が潰れる前に息抜きできる人間で本当によかった。
女子高生が二人、波打ち際で戯れていた。
携帯で写真を撮り合うわけでもなく、それぞれが自由にしている。
この旗より先には近寄れないような気がした。
最近はアンエンユリのYouTube、きゃりボンのTikTokを見ては、二人組の関係性にグッときてしまう。見取り図ディスカバリーチャンネルや『爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!! 』かが屋復活SPを見て思うのは、夜の散歩は良いな〜本当に良い…!ということだ。他愛のない事を共有できる関係性。
丘の上に佇む素晴らしい建築物
まぼろし〜
美しい螺旋構造
予約していた廻らない寿司屋
ツウは寿司屋でビールを頼む。良い寿司屋はサーバーの管理がしっかりしてるから泡のキメが違うらしい。昔誰かに教わった。
大宝飾祭!
人に奢ってもらう寿司はうまいとはよく言うけれど、自分で稼いだ金で食べる寿司はまた格別にうまい。RIP SLYMEが前になんかのインタビューで言ってたメイクマネーするのはHIPHOPだって。中二か中三の頃リアルタイムで聞いてた『Get Busy』を今改めて聞いてみる。チャイナ風でコミカルにアレンジされた曲だけど、リリックはかなりイカツいんだよなあ。
生追加ァ〜
くじらベーコン
阿部勘は「メロンや洋ナシ・すみれのような軽快で爽やかな香り」とのことだったけど、すいすい飲めて水みたい!日本酒の味さっぱりわからん。
気さくな大将と優しい女将さんの良い〜寿司屋でした。
寿司から一夜明けた土曜、午前中から洗濯機を回し、掃除機をかけ、キッチンの洗い物を片付けた。久々にジムに行ったら祝日は休みだということに行ってから気付く。夜になって家でテレビを見ていたら震度5強の地震があった。また土曜か…と思った。生活を立て直そうと思った矢先の地震。もう嫌になっちゃうな。
片耳イヤホンでNHKラジオを聞きながら、クロスバイクで職場へ向かう。右耳から流れ続ける津波注意報。先月の地震のあと水を一箱注文したのと、通勤経路と浸水区域をマップで確認していたのだった。沿道の店の明かりがぽつぽつ消えていく。アナウンサーが「あなたは今、安全な場所にいるでしょうか」と何度も呼びかけていた。
少しして注意報は解除され、1時間ちょいで職場に着いた。既に出勤していた上司の赤いチェックのシャツを見て、私服こういう感じなんだ…と思った。こんな事態にあってもどうでも良いことが目についてしまうものだ。
諸々の対応をしている最中、その場にはいない(1週間休暇をとって実家に帰っていた)課長から電話があったが、上司は「今それどころじゃない」と受話器をガチャ切りしていた。東京の本部から課長のもとに機材は無事か問い合わせがあったらしく、その確認のためだけに何度も電話をかけてきたという。最悪なのはこの課長が部下の安否より機材の無事を心配していた…のであればまだしも、機材のことは何も知らないが上がこう言ってるから早く確認しろ報告はそっちでやってくれという態度であったことだ。悲しいな。何のために働いているかわからなくなっちゃった。前から嫌いだった課長のことが大嫌いになった。
職場に無理な人が一人いるだけで、こんなにも感情がぐちゃぐちゃに乱される。良くも悪くも人一人(ひとひとり)の存在は相当でかい。何か具体的な行動を起こそうだとか、直接的な手を下そうとかいう気力はなく、ただ「明日目覚めたらこの人がいないことが当たり前の世界線になっていれば良いのにな」と願うばかりである。ゆらゆら帝国の『グレープフルーツちょうだい』が頭の中で爆音で鳴り響く。どうしようもなく腹が立ったときは心の中で「ファーック!」と叫んだあとに「ス」を付け足すと一人でボケて一人でスベれて楽しいです。私のアンガーマネジメント。
読んだ本とか
水野しずさんの金言100作品から特に響いたものを抜粋
- 「きもちの問題」だからと言うが、きもちの問題が一番どうにもならない
- 押してダメな場合、引いてもダメなことに 早めの段階で気がついた方がいい
- 生きてる方がマシ
- みんな違ってみんなどこかしらキモいね
- マストバイ ←人による!!!
【コツ】
— 水野しず 『きんげんだもの』3月24日発売 (@320_42) 2021年3月16日
楽しいことがしたかったら棚ぼたを待つより楽しい事にかかる手間やコストを自分で引き受ける覚悟をしてしまった方が、結果的には低コスト
なぜなら、不確定な要素の期待値にベットし続ける行為は、一見失うものが無いようで機会損失の継続というかなりの高コストを追うからです
— 水野しず 『きんげんだもの』3月24日発売 (@320_42) 2021年3月16日
水野しずさんのこのツイートと同じようなことを自分も最近考えていた。自分の場合は「楽しいことがしたかったら」ではなく「苦しみから抜け出すには」という観点からではあるが、何もしないより何かしていた方が精神的に良いということがだんだんわかってきた。何かしてもしなくても結果は同じだとしても、少なくとも自分にとっては「何もしない」状態が継続するとマイナスの方向に傾きやすい。
自分は好きを仕事にしたわけではないから、生活が仕事一辺倒になってしまうのは良くなくて、そうならないために友達と遊んだり、ジムに行ったり、旅行したり、ライブや映画を観に行ったりして、いろんなところに枝葉を伸ばしておきたいと思っている。それができなくなったとき視野が極端に狭くなる自覚があって、だから気を張って「自分はこんなに頑張っているのに」とか「どうして私だけ」とか悲観的にならないように心掛けてきた。
だけど最近気付いたのは、そもそも自分は間違ってもそうならないようにできていて、むしろ「自分で決めたことだからやり遂げる」とか「みんな黙ってやってるんだから」とか、そっちの方向に舵を振り切っているために自分で自分の首を絞めている。目の前にあるハードルを全部なぎ倒して走ってきたけれど、足もと見たら血だらけでした。みたいな。結果的にゴールできればどうでも良くね?とも思うし、ゴールって何。
ここ数年は「自分で自分を認めてあげること」をテーマにしているのだけれど(数年前のブログでも少し触れていた→「2018年12月のこと」)自分が頑張ったことは自分が一番よくわかっているからそれで良い。と思う一方で、自分で自分を褒めてやるのって自己完結型の永久機関なんだよな…とも思う。たまにどうしようもない虚無感に襲われる。
ウェブで読んだ光浦さんと吉住さんの対談がすごく良かった。
光浦:それがないと罪悪感で溺れちゃう。無為に時間を潰していると、どうしても悪いほう、悪いほうに考えがいっちゃうもんで。電車で移動して、スーパーに寄って、晩御飯つくって、原稿書いて、手芸の作品つくって、英会話のオンラインレッスンを受けて、Netflixを見てから寝る。そういうときこそ「ああ幸せだなあ」と思う。
(中略)
こういうことを言うと「夢がない」とか言われるけど、私は別に悲観的になっているわけじゃなくて、そういう現実があるなかで、どうしたら自分の人生が楽しくなるかを考えてうきうきしているだけで。いまのところは仕事もあって、元気もあって、人生の後半50年のなかでも、いまの私が一番無敵なはずなんです。そんな無敵の状態であるいまから60歳までの10年間に、次の人生の自分をかわいがってあげるための、レールを引きたいの。18歳までの自分に親がしてくれたようなことを、自分で自分にしてあげるようなイメージ。
オアシズ光浦靖子へ吉住が訊く。30代からの人生・恋愛・芸のこと - インタビュー : 北欧カルチャーマガジン Fika(フィーカ)
聞いてた音楽とか
Life Goes On(あんじょうやっとります)feat. OMSB / PUNPEE
PUI PUIモルカーが取り込まれるスピード感。Life Goes Onとか生活は続く系の曲が好き過ぎる。こういう曲だけ集めてプレイリストつくりたい。
手帳は毎年3月はじまりのロルバーンを使っている。1月1日より4月1日の方がスタートって感じする。表紙のデザインはホログラムやオーロラのきらきらしたのが好きだ。未来はいつだって輝いているのです。4月はもっとしゃくしゃく余裕で暮らしたい。