料理ができない。
一人暮らしを始めてもうすぐ 14年目を迎えようとしているにもかかわらず、未だに得意料理といえるものがない。
以前、料理上手な友達が「料理ができない人はなぜできないのかわからない。レシピ調べてその通りにつくればいいだけじゃん」と言っていて、そんな、「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」みたいなことを言われても…と思ったのを覚えている。レシピ通りにつくる。それがどれだけ難しいことか。料理ができる人とできない人との間にはそれだけ深い溝がある。いるステージが全然違うのだ。
先日別の友人たちとオンライン飲み会をしているときも料理の話になり、「料理ができない」と言うと、料理上手な友達が「それは私が運動できないのと同じことだよ」と言っていて、確かに苦手分野の一つにすぎないと考えることはできるのだけど、「料理ができない」は結構致命的な欠陥だと思う。
私の場合、苦手分野に「料理」と「恋愛」があって、この2つのジャンルを攻略できない限り、かなりハードモードな人生を送ることになるというのは一応覚悟はしているつもりだ。現実的に考えてこの先40、50、60…と歳を重ねたときに、ひとりでコンビニ弁当やジャンクフード買って食べる光景を想像すると少しぞっとする。とはいえ今はテイクアウトやデリバリーも随分多様化してるから、料理ができなくても生きていけるとは思う。ただ確実に、できた方が暮らしが豊かになる。食事をとるという行為以上に、料理をするという工程自体が、きっとこの先どんどん暮らしの中で大きなウェイト占めるようになってくる気がする。誰かのために、というよりはどちらかというと、自分のために料理ができるようになっておきたい。
料理のできなさ
「料理のできなさ」とは具体的に何なのか。
レシピ通りにつくれない
というのが料理ができない一番の要因であると考える。
なぜレシピ通りにつくれない(つくらない)のか。これにはさらに2つの要因がある。
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アイテム不足
シンプルに料理をするためのアイテムが揃っていない。アイテムとは「食材」「調味料」「調理器具」この3つだ。
食材:例)レシピには「生姜をすりおろす」とあるのに生姜がない。買おうとも思わない。
調味料:例)「ブイヨン 200cc」とあってもブイヨン…?とは…?ccってことは液体?調べようとも思わない。
調理器具:現状)電子レンジにオーブン機能がない。トースターもない。
この他、前に住んでいたアパートはキッチンが狭く、IHコンロのすぐ横に激狭のシンクが備え付けられていたため、まな板を置くスペースがなかった。食器や調味料をしまう場所もない。 そういう要因が重なった結果、料理、別にしなくていいやとなってしまった。
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経験値不足
アイテムが全て揃った環境であれば料理できるかというと、そうでもない。一人暮らしを始めてから一度も揚げ物をしたことがないし、魚も捌けない。圧倒的に経験値が足りない。たとえ簡単なものであっても、毎朝白いごはんと味噌汁をつくって食べる習慣があれば少しずつでも上達したのかもしれないが、継続してレベル上げをする努力を怠ってきた。その結果がこれだ。
料理と呼べない何か
何だかよくわからない料理(2020年5月頃)
できないことを誇張するためにわざと下手につくったわけではなく、本当にありのままにつくってこのレベル。目玉焼きの裏が真っ黒なんよ…。私はこのような料理を「三角コーナークッキング」と呼んでいる。要するに生ゴミという意味だ。バカ舌だから味はそんなに気にならない。
買った料理本
このままではいけないと思って、いくつか本を買った。その中から特に良かった本を紹介する。
Cooking for Geeks [第2版] / Jeff Potter
これは本当に最高の料理本。なんと発行所がオライリー社なのです。冒頭でいきなり「あなたは、自分がギークであることに気付いていないだけかもしれない。」と宣言され、001ページ目にはGeekとDorkとNerdのベン図が載っている。料理を科学的に紐解いていくのが本誌のテーマであり、グラフやチャートが多用されている。
「5. ハードウェアで遊ぶ」という章が特にギークっぽくて、調理家電のことをここではハードウェアと呼んでいるのだけど、圧力調理器の原理や長所・短所を述べたほか、食器洗浄機でリンゴを煮たりしている。価格はちょっと高いけど、絶対に買って損はない料理本です。
カレンの台所 / 滝沢カレン
対極的に『カレンの台所』は、料理に対して文学的にアプローチしている。分量もかなりアバウトで、例えばハンバーグのレシピでは、
バター、赤ワイン1杯飲む量、お砂糖心ばかり、ケチャップ、ウスターソースを目ん玉2個分くらい、お醤油を使ったか使ってないか誰もわからないくらい入れて煮詰めます。
と直感的な表現が並ぶ。
入門書としてこの2冊を読んだことで、料理への好奇心が刺激され、もっと気軽に料理をしてみたいと思うようになった。
作った料理
しゅうまい
『カレンの台所』を読んで、早速しゅうまいをつくった。
包むタイプとひだひだを纏わせるタイプ。はじめて自分でつくったしゅうまいは市販のものよりジューシーで美味しかった。
餃子
材料を切る、練る、包む、焼くのステップが実験みたいで楽しかった。
味付けの分量をミスったのか、タレがいらないくらいしょっぱかった。母親に我が家の餃子のレシピを聞いたら、種には味付けしないと言っていた。
大量につくって残りは冷凍保存。解凍がうまくいかなくて、上が冷たいのに下が焦げた。
ナポリタン
市販の袋麺に野菜と卵を加えただけの初級の料理。
ゴーヤチャンプル
種のほわほわをスプーンでほじるのが面白かった。
トマトの玉子の中華炒め
はじめてオイスターソースを買った。
改善点:玉子の黄色をもっと綺麗に出したい。
よくわからないやつ
サラダと切昆布の煮物、コロッケはスーパーで買ったお惣菜
献立のバランスがまだわからない。煮物もあまりつくったことがなかったけど、自分でつくると一気に大量にできるな。
ブリとカブの煮付け・ちくわ炒め
ブリが安かったのでブリ大根をつくるつもりが、大根買って帰るのダルいし使いきれないと困るな…と思ってカブにした。カブは葉っぱも使えるので有能。
うどん
白い
カレー
レトルトカレーに具材だけ炒めてトッピングした。
サンドイッチ
こういうのつくるのは好き。料理というか工作だから。
ホットケーキ
どうしても最後の方焦げやすい。
お刺身半額フェア
半額大好き!
カツオのたたきめちゃ安!と思って刺身とソテーで食べた。消費に3〜4日くらいかかった気がする。
赤マンボウのソテー
味は淡白で、歯ごたえのある鶏肉って感じで食べれたんだけど、シンクがしばらく生臭くて(油がすごかった)、それ以来買わなくなってしまった。
手羽元と大根の煮物
味が濃い〜
山芋のバター焼き
職場で山芋をいただいたのでバター焼きにした。これはマジな話なのですが、山芋切るときにまな板の上で滑って床に落ちてそのまま玄関にスライドして靴の中にinしました。そんな「おむすびころりん」みたいなこと現実にあるんだ…
ポタージュ各種
ポタージュ 遠くから見たとき
道の向こう側に 水たまりがあったんだ
(乃木坂46『逃げ水』の替歌)
ハンドブレンダー買ったらポタージュづくり捗りすぎワロタwwwww
ここだけ平成のインターネット
よくわからないやつ
これは最近の料理。油断すると簡単にふりだしに戻る。これは何でしょう…キャベツとなめこと舞茸を炒めて粉チーズとパセリをまぶした料理です。なめこ焼くの全然意味わからなかったな。
ごぼうサラダ
これは今日、茹でたての写真。味付け後の写真はありません。
今後の展望
今年は揚げ物に挑戦したい。まずは油の処理の仕方を勉強する。つくってみたいのは唐揚げとコロッケ。コロッケは難しそう。一人分なら絶対買ったほうが安いもんな〜とも思う。ただあえて、そういうものをつくってみたい。
あとできるだけ自炊を習慣化したい。とは思っているけれど、平日は仕事終わりにジムに直行するので、料理をする機会と必要性がない。この辺をどうクリアしていくかが喫緊の課題。休日にまとめてつくるか、昼の弁当を毎朝つくるのは厳しいな…とか、諸々含めて要検討です。
まとめ
料理、全然できないけれど、嫌いではないと思う。今は料理のできなさを楽しみながら、少しずつ経験値を上げていきたい。