引越し2日前、在宅勤務中に電話があって転勤の凍結を言い渡された。しばらくは出戻りで東京勤務が続きます。
緊急事態宣言以降、こんな状況で引越しなんてできるのか？という不安はずっと抱え続けていたので、延期の連絡は案の定という感じで「はい、わかりました」としか言葉が出なかった。事態が事態だからこうせざるを得ないのはわかるけれど、それにしても判断が遅すぎる。あれだけ嫌だ嫌だと言っていた転勤ですが、いざ行くなと指示が出ると「なぜ今更？」という気持ちになりますね。
電話を受けながら考えていたのは明後日に迫る引越しと、退居の手続きと、既に停止の手続きをしてしまった電気・ガス・水道のこと。明後日から暮らす家がない。国のトップが星野源の『うちで踊ろう』に乗っかって、犬と戯れたり本を読んだりして家でくつろぐ動画を投稿した。私には踊れるうちがない。込み上げる怒りをどこにぶつけたら良いのかもわからず、取り付く島もない。「人は共通の敵がいると団結する」みたいなことをよく聞くが、あえてその役を買って出ているようにしか思えない。というかそうであってくれ。
それで、これからの話だけれど、具体的な指針が出ていないので今後どうなるのかはわからない。私だけでなく凍結をくらった全員が先行き不透明。どこの職場もそうだと思うけど詳細は書けないし書く必要もないのかなと思う。とりあえず本日無事に荷物の搬出と退居の手続きを終えました。
引越しはこれで7回目になるけれど何回やっても慣れなくて、結局当日の朝3時まで荷造りをしていた。大学のときに4人で回した交換ノートが出てきて読み耽ったり、漂白スプレーと激落ちくんで冷蔵庫を本格的に磨き上げたりと、相変わらず効率の悪さが際立った。8時には業者の人がやって来て、あっという間に部屋は空っぽになった。
部屋の点検に来たちゃきちゃきした女性に「どこに引っ越すの？」と聞かれ「引っ越す予定だったんですけど延期になっちゃって」と話したら「やだ〜可愛そう〜」と同情されてしまった。女性は壁にできた傷に手際良く赤いテープを貼ってマーキングしていく。「猫飼ってた？」と言われたけれど、それはディアウォールの棚が崩壊した傷跡です…。思えばこの部屋でいろんなことがありました。しみじみ。やたら「大変だろうけど頑張りなね！」「体に気をつけて！」などと励まされ、親切な方だなぁと思ったら、私のことを新社会人だと思っていたらしい。いや、あの…社会人7年目？8年目？です…。若く見られたのは服装と話し方とマスクのせいだと思う。白いマスクは七難隠す。
手続きを終え、約4年住んだこの街ともお別れです。
もっと続けたかった植え込みの定点観測。
車止めとして道の真ん中に突如現れるこの植え込みは、いあいぎりを覚えないと通れないやつみたいなゲーム性が感じられて好きだった。
今はビジネスホテルでこれを書いている。荷物が搬出されてしまう前に、山積みの段ボールの中からスーツと私服を1セットずつ引っ張り出して、必要最低限のものだけスーツケースに詰め込んだ。ここに2泊してその後は職場近くの格安ホテル（洗濯機・ミニキッチン付）に13泊。来月のことはわからない。宿泊場所も予算も本人に委ねられている状況で、あまり先の予約を入れるのはリスクが高過ぎる。
緊急事態宣言が解除される予定の5月7日、私はどこにいるのだろう。ホテル暮らしにマスク2枚は配布されるのか。
もっと大変な人がいるだとか、不安なのはみんな一緒だとか、人と比べることでもないけれど、そういうことを考えるといつまでも辛気くさいこと言ってられないなと思う。
ハライチのターンで流れた曲が力強くて、とても良かった。
この前はじめてリモート飲みしたら、みんな元気そうで嬉しかった。なんか今日のブログ勢いが足りないな。そんなことないかな、わからん。引越しお疲れ！おわり！
