ねているときいがいねむい

ねているとき いがい ねむい

人には人の乳酸菌

2024年2月のこと

2月3日土曜日、スーパーに行くと売り場には多種多様な恵方巻が並んでいた。ハーフサイズのサーモン巻を取ってカゴに入れる。そのまま店内を周回していると「恵方トルティーヤ」なるものが売られていた。巻いてりゃ何でも良いんか…とは思いつつ、恵方トルティーヤをカゴに入れ、サーモン巻をもとの場所へ戻す。巻いてりゃ何でも良いんです。

早速家に帰って今年の方角「東北東」をiPhoneで探る。コンパスの針はいつもご飯を食べてる向きと何も変わらない方角を指していた。いつもの椅子に座って、いつもの方角を見て、いつもと同じように黙って食べるメキシコ料理のトルティーヤ。何の儀式。

乾燥ライチ?

この実、何なのか気になって調べたらsycamoreというセイヨウカジカエデの種子らしい。そういえば昔の上司がモミジバフウの実を集めていて、何に使うのか聞いたら「妻がリースを作るのに使う」と言っていた。松ぼっくりやどんぐりなどもクラフト素材として使えるため、普通にメルカリで取引されているそうだ。木の実や貝殻を拾ってきてメルカリで売るの、もはや実写版どうぶつの森やんね。

 

ケルトンカラー大好き!

 

2月といえばもう一つ大きなイベント、バレンタインがあったわけだけど、今年は何もしなくていっか〜と思って何もしなかった。職場のマダムたちがゴディバやロイズのチョコを配りはじめたので内心ピギィ!となったが、うわ〜い!と言ってありがたく頂いた。ホワイトデーで返さなきゃマズいかな…面倒いな…帰省のたびに職場にお土産買ってるし、何もしなくていっか〜

 

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今シーズンGAMEBOYZさんは手袋を3組(=6個)買って4個なくしました。手元に残っている手袋は何個でしょう?

答え:2個(コーデュロイの右手、ボアの左手)

 

異素材の手袋を両手にはめている。めちゃくちゃだ。

ほんとうにあたしでいいの?ずぼらだし、手袋だって左右違うし

 

ものを失くしやすい人の特徴は3つある。

  1. ものを管理する能力が低い
  2. ものを落下させやすい(落とす・倒す・こぼす)
  3. ものを探す能力が低い

私の場合この3つすべてが当てはまる。4個目の手袋を落としたときはついさっきまで手にはめていたはずだから、落とすとしたらこの辺…というか今、足もと見れば落ちてるかも…とまで思ったのに、足もとを見なかった。そういうところがある。理解できない人には全く理解できないと思うけど、ものを失くしやすい人はマジでそういうところがある。

先日、ポロッと落としたイヤホンが車道に転がり出てしまった。向こうから車が来ていたのですぐ拾いに行くことはできず、踏まれないことを祈ってイヤホンを見守る。突然ですがここからの音声はなだぎ武さんの海外ドラマの吹き替え版でお送りします。

「まずは一台目、いいぞ…そのまま真っすぐだ…大丈夫、よーし、良い子だ!」

直進してきた車はイヤホンの落下地点とは少しズレた位置を通過して行った。

「OK〜お次は…その調子…真っすぐ来い、オイオイオイ冗談だろ?!左折するんじゃない!待て!踏むな!」

…やれやれ。バキバキに踏んでいきやがった。クソがよ。雪を振り払ってイヤホンを確かめる。ヒビが入ったが音は聞こえるようだ。

そんなわけで片耳バキバキのイヤホンを使っている。めちゃくちゃだ。

ほんとうにあたしでいいの?よくない -終-

 

これがほんまのスノードームや


3連休に振休をくっつけて4連休、仙台経由で実家へ帰省。約2年に渡る歯列矯正がついに終了した。おめでとうおめでとうおめでとう!シンジくん。

なんだかんだ延長されたり半年に1回は来てくださいねとか言われるかと思ったが、良心的な歯医者さんで、特に何もなければこれで本当に終わりだという。嬉しすぎ。もう夜寝るとき以外はマウスピースつけなくて良いんだね。歯並びが揃ったことより治療が完了したことの方が嬉しいかもしれない。

 

仙台ではインターネットで知り合ったロマンス詐欺さんとお会いした。ロマンス詐欺さん。フォローしている人の中でも屈指の良い名前。親に「インターネットで知り合ったロマンス詐欺さんと会ってくる」と言ったら全力で止められると思う。実は1月にインスタグラムのストーリーズでロマンス詐欺さんがに札幌に帰省されていることを知り、良かったらお会いしませんか?とDMを送らせてもらっていたのだけれど、大雪で電車が止まって行けなかったので仙台で会えることを楽しみにしていたのだ。話しかけたい人には絶対話しかけた方が良い。

ロマンス詐欺さんは「ロマンス詐欺」という名前の前は「心の旅」という名前で活動されていたが、これはチューリップの『心の旅』という曲名からとったもので、曲自体はそんなでもないのに曲以上にタイトルが良すぎると話していた。絶対に聞いたことある曲だと思いますよと言われてその場ではピンとこなかったけれど、帰って聞いてみたら全然聞いたことある曲だった。たしかにこの曲のタイトルが『心の旅』だとは知らなかったな。

アカウント名にまつわる話題で、私はロマ詐欺さんの「パフェやケーキの写真をよく上げていて丁寧な生活をしているおしゃれな人達(2文字の名前なことが多い)は絶対に俺のことをフォロー返ししません」というツイートが大好きなのだが、私が漢字2文字の名前にするなら「概念」とか「空白」とかだと壮大すぎるので、「採寸」とか「梱包」とか作業系の名前が良いという話をした。「深海」とか「街灯」とかはいかにも感強いし、「瞬足」くらいの名前の方が親しみやすさはあるな。「白湯」にして「【さゆ】でも【ぱいたん】でも好きに呼んでもらって良いんですけど、一応【はくとう】と読むんです」とか言って初手で(こいつうるせぇな…)と思わせるのもいい。「GAMEBOYZ」という名前にはちょっとだけはぇ〜となるような理由があるのだけれど、ロマ詐欺さんに由来を話したらちょっとだけはぇ〜となってくれて嬉しかった。アカウント名のくだりでひとつ、配慮に欠ける話題を出してしまって反省している。自分で言いながら「あ、良くないな」と思ったのに話を続けてしまって良くなかった。

ロマ詐欺さんが学生時代に大戸屋でアルバイトをされていたという話から「大戸屋いいですよね」「仙台だったら半田屋が好きでした」「半田屋は札幌にもありますよ」「行きました、札幌ファクトリーの前の」「行ってましたか」「札幌ファクトリーって観光客は行きますけど地元の人はあんまりなんですかね」「行きますよ、アークテリクスが入ってて見に行きました」「そうなんですか、家具屋さんも入ってますよね」みたいなシームレスな会話ができたことに感動した。仙台と札幌の話を地続きでしてる〜!仙台のチネ・ラヴィータが閉館すること、間違ってフォーラムに行くミスを何度もしたこと…共通認識として土地勘の下地があるの、めちゃくちゃ嬉しい。

場所を喫茶店に移して嫌いな映画監督の話。その映画のワンシーンを、「喫茶店の窓から差し込む光がコップに反射して、それをこうやって、手にあてるんですね…そこが嫌いでした」と再現してくれたのが面白かった。近年の「推し活」への拒否反応とも通じるところがあると思うが、好きなものの話より嫌いなものの悪口を言ってる方がずっと面白い。ロマ詐欺さんは『花束みたいな恋をした』も絶対嫌いだと思うから是非見てほしい。嫌いだったとこ100個言う大会開催したい。

ロマ詐欺さんも私も、家族や友達と離れて暮らしていたり、気軽にはカルチャーにアクセスできない地方に住んでいたりと共通項が多く、勝手に親近感を持っている。駅で別れたあとでロマ詐欺さんが「ま、人にはそれぞれの孤独がありますが……。」とツイートしていてめちゃくちゃ笑った。完全に同意。違う人間だから完全に「わかる」とは言えないけれど、「近い部分があると思っている」くらいの距離感でこれからも仲良くしてもらえたら嬉しいです。

 

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仙台での夜、前の職場の同僚に声をかけて5人で飲みに行った。いや〜久々、嬉しいね。「三連休の中日にわざわざ私のために集まっていただき…」という口上を乾杯のときも帰る間際にもやった。「なんや面白いこと言わはりますな〜」と京言葉(京都人はいない)で返していただきありがたい。こういうときスンという顔をしていることがどうしてもできず、わざと大げさにネタにしてしまうところがある。ふと思ったんだけど「照れ隠し」って、隠しきれてないからこその「照れ隠し」だよね。完全に隠しきれてたらそれはもう「照れ隠し」とは言わないので…。

仕事の話もプライベートの話もお金の話もせず、ずっと「ない話」でゲラゲラ笑って、気付けば4時間あっという間に過ぎていた。急いでお金を置いて、全員に「お元気で」を連呼して、走って終バスに乗り込んだ。前の職場の人たちが好きだな〜と思うし、前の職場の人たちといるときの自分も好きだな〜と思う。今回の異動で同じ担当だった先輩と後輩もそれぞれ全国へ散ってしまうけど、各々またどこかで元気で会おうね。

 

見た映画とか

『カラオケ行こ。』監督:山下 敦弘

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な〜んも考えず笑えて面白かった。合唱部の後輩の子の目が、ロバート秋山がやる「思春期の目」をしていてよかった。

 

『夜明けのすべて』監督:三宅唱

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平日の昼の切り取り方、質感がすごくて、山添さんが自転車で昼間の公園の脇を通るシーンがとても好きだった。普段仕事してるとわかんないけど、平日の昼ってこんなに穏やかなんだな〜って感覚になった。上手く説明できないけど、有休取って平日の昼に散歩したりとかすると、別にサボってるわけではないのに社会から切り離された気がしてちょっとだけ罪悪感がある一方で、風が気持ちいい〜子供たち元気だな〜みたいなぽかぽかした気持ちになったりして、それってすごく、良いよね…みたいな。全然上手く説明できないな。(追記:エンドロールも素晴らしかった)

自分は割と学校も仕事も、なんで行かなきゃいけないの?みたいな疑問をあまり持たずにやってきた方なので、部活ですぐお腹が痛くなってしまう人に対して言葉には出さずとも「仮病」とか「サボり」だと思っていたし、気持ち的な問題だけでなく本当にお腹が痛くなってしまう人がいるというのも大人になってから知った。理解や思いやりが足りず、知らず知らずのうちに人を傷つけてしまっていたかもしれない。「優しい映画」を厳しい目で見てしまうのではないかと怖かったけど、だからこそ、見て良かった。

 

『恋は光』小林啓一

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恋は光!恋は光!恋は光!!!

え〜なんか全部良かった〜!見終わったあと立ち上がって拍手したくなるくらい良かった。光の演出は人によってはチープに見えるかもしれないが、光って見えるよね。わかる。私も恋は光だと思っているので…。

 

読んだ本とか漫画とか

『わかりやすさの罪』武田砂鉄

前から気になっていた本が文庫本になったので買って読んだ。いろいろ考えながら読むので一気読み!とはいかず、時間をかけて少しずつ読んだ。わかりやすさの代表例として池上彰が度々登場するが、著者が池上彰を支持しているのか批判しているのか、はっきりとはわからない。ただ「誰が悪者なのか」とか「要するに何が言いたいのか」という結論に手っ取り早く辿り着こうとすることこそが罪であるというのがこの本の中でずっと論じられていることなので、結局池上彰っていいやつなの?ということは全くもって本質ではない。

「自分の意見」ではなく、どのように考えてもらうか視聴者や読者に提供するのが自分の役割であるという見方は池上の著作でも記していた通りだったが、そのスタンスの表明そのものに「自分の意見」が存分に込められていたと感じた。

(7「一気にわかる!」必要性)

 

『恋とか夢とかてんてんてん(1)』世良田波波

ウヒョ〜〜〜!となったりパタリ…となったり、ビカーーーとなったりガーン…となったり、わかる、わかるよ…身に覚えがあり過ぎる行動に心がギュンてなる。第1話から読み返して思ったけど、てんちゃんも「恋は光」属性なんだな。配信されている最新話(第8話)ではてんちゃんがボロボロになっていてとてもしんどい。見ててしんどいけど、てんちゃんには絶対絶対自分なりの光を見つけてほしいなって、すごい応援してる。

以前ネットプリントのラジオ配信で「サブカルOLが東京に出て来たけど夢を叶えられずうだうだする漫画が嫌い」と話したことがありますが、『まじめな会社員』のことです。

 

聞いてた音楽とか

『何色でもない花』宇多田ヒカル

曲調やMVの質感が『哀れなるものたち』の世界観と近い感じがした。

 

 

人事異動が発表されてもう一年北海道に残ることが決まりました。他のメンバーもあまり変わり映えしない組閣でおもんな…って感じだけど、せっかくだから今年は北海道らしいとこいっぱい行って美味しいもの食べて、あとキャンプもしたい。遊びに来る来る言ってる友だちは早く遊びに来てください。

転勤については独身だけが割食ってる面がめ〜ちゃくちゃあって、結婚・出産・育児を理由に10年以上東京に居座ってる人がザラにいるわけで、正直言ってハァ?と思ってはいるけれど、つらつら書く気にもならないので全部飲み込んでハァ?って顔してやっていきたい。